R+houseの更なる取り組み

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更なる性能・品質向上への取り組み

開発時より長期的な視点で商品設計・販売戦略を取ってきたR+houseシステムですが、今回の全国大会では新しい取り組みを発表いたしました。それは、全国でR+houseを建築していただいたエンドユーザー様にしっかりと高性能住宅を施工し、それを定量的に証明し、またその維持管理を徹底する事です。今のエンドユーザは住宅検討時に多くの情報を仕入れますので、Q値、C値を確認してこられるお客様が増えてきました。怖い事にHPや営業担当者との会話で、こういった項目についての対応が不十分であると感じた場合、検討の土台にものることが出来ないようです。住宅会社様にとってみると非常に大変な時代です。

加えて、多くのエンドユーザーは建てた後のアフターメンテナンス情報を知りたいとも思っています。R+houseでは、これらエンドユーザーの知りたがっている情報を仕組みの中でしっかりと開示しようと考えています。それに伴い、5つの項目をR+houseを建築する際の新しい約束事とし、加盟店様に実施していただく事としました。

1点目は、C値測定の義務化です。ご存じの通りQ値は図面と仕様により計算式にて導かれますが、C値については施工品質により上下いたします。今回の新しい義務化項目では、このC値の測定をR+house住宅の約束事とし、施工する全棟計測を行い、エンドユーザー様にご自身の住宅性能を数値でしっかりとお伝えする事といたしました。具体的にはまずはQ値2.4以下C値1.0未満を当初基準としております。 (加盟店様全体の施工レベルを段階的に引き上げ、Q値1.9以下C値0.5未満を基準値とする予定) 当初基準の数値は、2020年に控える新省エネ法義務化で求められる性能を大きく上回っており、この基準を満たす事がR+houseの条件とし、測定結果が基準値に満たない場合は、補修工事を行い基準内の数値を取得する必要があります。

2点目の項目は施工責任者認定制度を導入します。R+houseの建築に必要な知識・技術を備えているかを試験にてチェックし、資格取得者のみが施工管理を行う様にいたします。それに伴い高気密高断熱住宅の施工に必要な知識・技術を更に高いレベルで習得するために、ほぼ原寸大の模擬棟を使った施工責任者認定講座及び試験を実施します。

3点目の項目は施工検査チェックリストの提出義務化です。適切に工事がなされているかをチェックするために工事の各工程での施工検査チェックリストを用意し高性能住宅の施工を加盟店様・運営サイド両方面からチェックできる形を作りました。

4点目は定期点検指針の順守です。引き渡し後の定期点検を実施し、住まいの手入れや修理、建物の保守などのアドバイスを指針通りに行って頂きます。

5点目は住宅履歴の保管義務です。これは住宅業界では今では当たり前に対応が求められる事項ですが、高性能住宅ブランドとして他社に先行して徹底を図ります。

上記のような取り組みは、エンドユーザー様の本質的な満足度向上のための取り組みです。住宅は購入頂いてから使用する期間が非常に長い商品です。デザインだけ、価格だけ、仕様設備だけ満足頂いたとしてもそれは一時的なものであり、住んでからの住まい心地が不十分であれば満足度は低くなってしまいます。住宅における顧客満足の根底にあるのは、性能とその性能維持の為の継続的なアフターサービスに関する情報開示であり、それらがしっかりとエンドユーザー様にお届けできる仕組みではないでしょうか。

囲い込み戦略を担保するオーナー会の設立

提供する住宅の品質向上はエンドユーザー様の満足度向上に関係するものですが、今後の住宅着工減少時代を見据えると、それに付随した戦略的な取り組みにも着手しておく必要があります。一般的に今後の住宅市場のように市場が縮小していく際には「寡占化」が起こると言われております。寡占化とは少数がその市場シェアの大部分を占める状況を言います。

寡占化が起きた市場では業界のポジショニングにより取るべき戦略が異なります、資本力のある会社様は多商品展開・多店舗展開を行い、更なるシェア向上を狙います。これはハウスメーカーや大手のビルダー等限られた会社様が取り得る戦略であり、より寡占化を目指す戦略といえます。

これに対して、資本力の少ない会社様が取り得る戦略は、そもそも寡占化を目指さない戦略です。受注数を増やし市場シェアを獲得していくという発想ではなく、今現在持っている社内外の経営資源を最大限に生かし受注を獲得していく方法です。見込み客となる方達を囲い込み、関係性を強化していく必要がありますが、建築意欲が高まった際には、他の会社との競合もありませんので、極めて効率よく受注につながる方法でもあります。この囲い込み戦略には、既に建築頂いたお客様の満足度が非常に重要になりますので、そういった観点からも顧客満足度向上を目指すことは大変重要です。

囲い込み戦略にいち早く取り組むため、今回の全国大会にてR+houseオーナー会の設立も発表させて頂きました。このオーナー会は従来よく見られたような紹介に主題を置いたイベント系のオーナー会ではなく、オーナー様の満足度向上を元にした、優良な見込み客の創出と競合他社排除の2 つの側面を兼ね備えております。

R+houseオーナー様の「声」は、賛否問わず公開いたします。併せて他の住宅会社様で住宅取得された方に対しても「満足度( 後悔度) 調査」を実施し、R+houseオーナー様との満足度比較を行い、忌憚の無い情報共有の場としていきたいと思っております。事実をそのままお伝えする事により、結果、住宅建築の勉強のためサイトを閲覧していた住宅未購入者のファン化が促進され、一定の割合で優良見込み客が誕生し、同時に競合排除の促進にもなります。

今後の住宅市場の縮小を見据えたとき、お客様の求めるものを真摯に提供していく事が求められます。まさにマーケットインの発想が重要な時代となってきます。今後、中心購入層となるポスト団塊ジュニアが、持ち家政策により少子化対策を成功させたイギリスやフランスのように、廉価でバリューコストの高い住宅をより多く取得できるよう、日本再生への一助を一緒に実現できればと願っています。(池山)

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