2013年10月

法人税減税の狙いはなんなのか?

今、議論されている法人税減税。
さて、効果はあるのでしょうか?政府の狙いは何なのでしょうか?

■2014年に法人税減税はあるか?

消費増税とともに法人税を減税しようという議論が活発です。

<法人減税で綱引き 14年度税制改正>
(2013年10月24日付 日本経済新聞)
『首相は来年4月からの8%への消費増税を決断すると同時に、企業の成長の後押しが必要と判断。まず復興特別法人税を1年前倒しで今年度末に廃止すると年末に正式決定する。さらに15年度から諸外国に比べて高い法人実効税率の引き下げに踏み切る意向だ。』

日本の法人税の実効税率は約36%で、ドイツ(29.6%)やイギリス(24%)、中国(25%)、韓国(24%)などと比べて高くなっています。海外企業の誘致を積極的に推進しているシンガポールなどは17%です。

法人税の負担が軽くなれば企業には手元資金が増えます。製品の価格競争力も強化されるでしょう。そうして企業を元気にして経済を活性化しようというのが法人税減税の狙いですね。

■法人税減税で経済は活性化するのか?

でも、「はたして法人税を下げれば経済は活性化するのか?」というと、結構異論があります。
よくある異論としては「日本の企業はそもそも今でも法人税を払っていない」というものです。

今、日本にある法人数はおよそ250万社。そのうちの約73%、およそ180万社が赤字法人です。
つまり今法人税を減税しても3割弱の黒字法人にしか効果はありません。
特に中小・零細企業の8割は赤字なんですが、それはわからないでもありません。中小・零細企業はもともと経営資源が乏しく収益力が弱いところが多いのは事実です。儲かっているところであっても少額の利益なら節税のためにちょっと経費を使って赤字にしているところは少なくないでしょう。所得の多い個人の方が節税のために法人を作ることもよく行われています。意図的に赤字にしているわけですね。

だから、法人税減税の恩恵を受けるのは一部の大企業だけと言われているのです。

ただ、実は大企業もそれほど払っていないんです。
税金には「租税特別措置法」(通称:特措法)というのがありまして、一定の要件を満たせば税金を軽減できるようになっています。「〇〇をしたら法人税を〇%優遇する」とか「△△をしている企業の法人税は〇%」といった感じの軽減措置ですね。

この特措法は実はものすごくいっぱいあります。エネルギー関連とか設備投資資産の償却関連が特に多くて、大企業は結構その恩恵を受けています。ですから、実はすでに法人税の実質的な負担率は欧米諸国なみに低い、という大企業は少なくないのです。

だから現実には、法人税の減税をしたからと言って企業の手元現金が増えて経済が劇的に元気になる!なんてことはないわけですね。

■では法人税減税の政府の狙いは?

(さらに…)

2013年10月29日 火曜日 17:57 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

83.7%が赤字の飲食業に朗報!?交際費が変わる?

消費増税後の反動が心配されていますね。
さて、これ↓は消費の下支えになるんでしょうか?

■赤字法人トップの飲食業界に朗報!?

今、日本にある法人数はおよそ250万社。そのうちの約73%、およそ180万社が赤字法人です。そして、業種別にみると最も赤字会社が多いのが、「料理飲食業」。料理飲食業では、83.7%が赤字だそうです。

長く続く不況のあおりを受けて大変な思いをしておられる料理飲食業方は多いと思います。「節約しようか」となったら、まずは「外食を控えよう」となるんでしょうね。

そんな料理飲食業の皆さんにこのニュースは朗報かもしれません。
↓↓↓
<交際費、大企業も損金に 財務省検討 増税後の消費下支え>
(平成25年10月12日付 日本経済新聞)
『財務省は来年度から、大企業が交際費の一部を税法上の費用(損金)に算入することを認める検討に入った。これまでは中小企業にだけ認めていたが、大企業にも対象を広げることで、来年4月の消費増税による消費需要の落ち込みを和らげるねらいがある。年末に与党がまとめる2014年度の税制改正大綱への盛り込みをめざす。』

交際費とは、お得意先との飲食費やゴルフ料金、中元・お歳暮、お香典・お祝い金などのような支出のことですね。お得意先のお客様との飲食などのお付き合いは、事業活動を行う上で欠かすことができないものです。

ただ、この交際費、1992年度には6.2兆円あったのが、2011年度には2.8兆円にまで減少しました。景気の停滞で企業が会食やゴルフ接待などにお金を使わなくなったのでしょう。この交際費の減少が、零細企業が多い飲食店の経営を圧迫してきた一因とも言われています。

■交際費には税金がかかる

(さらに…)

2013年10月15日 火曜日 16:03 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

リバースモーゲージは高齢化社会の救世主になれるか?

最近よく見聞きする「リバースモーゲージ」。
年金不安の中、高齢化社会の救世主となれるのでしょうか?

■高齢化社会の救世主?リバースモーゲージとは?

高齢化社会が到来しています。
日々の生活費、医療費、介護費、老人ホームの入居費用など、今後ますます老後の生活資金への不安は大きくなっていきそうです。
そんな中、自宅を担保にして老後資金の融資を受ける「リバースモーゲージ」が注目されています。
さて、高齢化社会の救世主となれるのでしょうか?

<みずほ銀、リバースモーゲージに参入 メガ銀で初>
(2013年5月20日付 日本経済新聞)
『みずほ銀行は7月から、戸建住宅の土地を担保に融資するリバースモーゲージの取り扱いを始める。高齢化の進展で高齢者の生活資金への不安が高まっているのに対応する。メガ銀行が参入するのは初めて。顧客数の多いみずほ銀の参入で、普及に弾みがつく可能性がある。』

「リバースモーゲージ」とは、自宅などの不動産を担保に入れ、その評価相当額を一括もしくは毎月一定額を年金のように受け取るローンのことです。ローンの返済は、契約者がお亡くなりになった時に、担保となっている不動産を売却して回収する仕組みです。

老後資金が必要になった時にローンが終わった自宅を売却すれば資金は得られますが、住むところがなくなってしまいますね。でも、リバースモーゲージなら自宅に住み続けながら老後の資金を受け取ることができる、というのがメリットですね。

みずほ銀行はリバースモーゲージの潜在需要を5兆円規模とみて、「そのうち1~2割のシェアを目指す。当初はまとまった資産のある層を念頭に置いている。」とのことです。

どれくらいのローンになるのかイメージしてみます。
例えば、都内一戸建てに住む60歳の方がいるとします。
土地の評価が4,000万円あるとすると、元金と利息込みで評価の50%相当である2,000万円の融資が受けられます。平均金利を2%弱程度とすると、おおよそ元金1,600万円+利息400万円になります。その元金1,600万円を85歳まで(25年間)毎月受け取るとすると、月々およそ5万円程度になります。
年金に加えて、月5万円あれば何とかやっていけます、かね?

■リバースモーゲージの課題

(さらに…)

2013年10月1日 火曜日 15:59 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

ページトップに戻る