2015年7月

高齢者に偏重する国会予算、若い世代の声は国政に届かない?

今回は若い世代向けの国の政策について考えたいと思います。

■なかなか進まない少子化対策

今、国会は安保法案などで揺れていますが、個人的に政府に真面目に取り組んでもらいたいのは少子化対策ですね。これからの日本を考える上でものすごく大事だと思います。

少子化の問題点は、若い世代が高齢者を支える仕組みになっている日本の社会保障制度が維持できないことや、そもそも経済的なポテンシャルが低下するので国力が落ちることなどが挙げられますね。

今のままでは今の子供たちが社会人になったときにとても苦労することになります。税金も社会保険料も今以上に上がらざるを得ないでしょう。若い世代が減って国力が落ちると経済を良くすること自体が大変だから、なかなか給料を上げることも出来ず、生活水準が上がりません。働いても働いても生活が良くならない…。高齢者たちが全部持って行ってしまいます。

そんな社会は希望がないですよね。
だから今から歳出を抑えたりして財政再建をしないといけないし、少子化対策もしないといけない。でもこれがなかなか進まないんですよね。

■国の予算は高齢者に偏重

こういう現状があります。
↓↓↓

<予算、高齢者に偏重>

(2015年7月3日付 日本経済新聞)
『子育て支援が手厚い国ほど、出生率も高まる傾向がみられる――。経済協力開発機構(OECD)が子育て支援を中心にした家庭向けの政府支出(2009年時点)を比べたところ、日本は国内総生産(GDP)比で1.0%にとどまり、OECD平均の2.3%を下回った。(中略) 一方で、年金と介護に投じる高齢者向けの支出は日本が10.4%と、OECD平均の7.3%を大きく上回る。高齢化率など人口構成の違いはあるが、若者よりも高齢者に比重を置いていることが分かる。』

記事によると、子育て支援の政府支出は日本がGDP比1.0%なのに対して、出生率が「2」を回復したフランスは3.2%、イギリスは3.8%、スウェーデンが3.7%、ドイツが2.1%です。
これら欧州各国は子ども手当や育児休業手当などのほか、託児所など保育施設の充実に多くの予算を投じているそうです。

日本には、「産みたくても産めない」「安心して育てられる環境がない」「経済的に自信がない」などの理由で子供が増えない現状があります。
どんな対策が少子化に対して有効なのか、という議論がいつもあります。私は、考えられるもの全部にお金を入れればいいのに、とさえ思います。
子供が多い世帯は所得税を減免したり、補助を出したりすればいい。不妊治療は全額国が負担すればいい。託児所も税金を使ってどんどん整備すればいい。経済的援助だってしたらいい。

もし、日本が子育て支援支出をOECD平均並みにGDP比で2%程度にしたとすると、あとプラスで5.5兆円くらい予算が使えることになります。今、毎年生まれる新生児は約100万人くらいですから、ひとりあたり約550万円使える計算になりますね。これだけあるとかなりのことが出来ます。

少子化対策のいいところは、これが経済対策にもなるということです。子供が一人増えると、確実に消費は増えていくはずですからね。そしていずれは納税負担者になってくれます。ひとり550万円以上の経済効果は絶対にあるでしょう。

■高齢者に偏重せざるを得ない日本の人口構成

(さらに…)

2015年7月21日 火曜日 18:12 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

骨太の方針決定 財政再建はどのように進められるのか?

今回は国家予算についてです。
やはり、国民負担は…増えるでしょうね。

■骨太の方針から見えてきたものとは?

来年度以降の国家予算の方向性が見えてきた感じがします。
↓↓↓

<骨太の方針決定 財政再建、成長重視 歳出抑制「目安」どまり、18年度赤字幅GDPの1%に>
(2015年7月1日付 日本経済新聞)

『政府は30日の臨時閣議で経済財政運営の基本方針(骨太の方針)と成長戦略、規制改革実施計画をそれぞれ決定した。骨太の方針に盛り込んだ財政健全化計画は2020年度の財政の黒字化目標を堅持したが、歳出額の上限を設定せず、緩やかな「目安」にとどめた。経済の好循環による税収増で財政を立て直す成長重視の姿勢を鮮明にした。』

「骨太の方針」とは、政府が毎年発表する経済財政に関する基本方針の通称ですね。今はこの「骨太の方針」が予算の骨格を主導しています。

記事はいろいろと書いていますが、要するに…

・財政再建の目標は2020年度に「基礎的財政収支」の黒字化(←15年度は約16.4兆円の赤字)。
・その前段として2018年度には赤字幅をGDPの1%以下にする(←GDPが約500兆円ですから、基礎的財政収支の赤字額を約5兆円程度に抑えるということですね)。
・その方法としては、経済成長による税収増を重視。
・歳出削減については「目安」はありますが、ちょっと曖昧です。

…という感じです。

「基礎的財政収支」は「プライマリーバランス」とも呼ばれていますが、国債費(利払い分と償還分)を除いた「歳出」と、国債発行収入を除いた税収など「歳入」の収支バランスのことですね。
2015年度はこのプライマリーバランスの赤字が16.4兆円でした。これを2018年度までに赤字約5兆円にして、2020年度には黒字にするというのが目標です。

5年間でどうやって16.4兆円の収支を改善するか?
骨太の方針では、「実質2%の経済成長で税収を7兆円増やし、歳出カットや成長戦略の効果で9.4兆円を捻出する」としています。

さて、はたしてこれ、出来るんでしょうか?
(さらに…)

2015年7月7日 火曜日 17:18 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

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