HyAS住宅不動産業経営戦略コラム

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住宅・不動産業界の経営戦略

注文住宅販売における集客のコツ


大手業者から地域密着業者まで競合企業の規模が多様で、しかも競合社数も多い注文住宅販売市場において、地域密着の中小工務店はどのようにして大手企業に対抗するための集客力をつければ良いのでしょうか。集客活動は日常的に取り組んでいる課題だけに、つい原点を忘れてしまいがちです。改めて見直しておきたい注文住宅販売における集客について解説します。

集客に関する基本的な考え方

集客をする上でまず考えるべきことは何でしょうか。もちろん、誰に届けるか、どのように届けるかということは重要ですが、それ以前に重要なことは「どのくらい集客をするか」、そのために「どのくらい予算を投下するか」という計画を立てることです。
たとえば、経営計画上で年間10棟の受注を目標としていたとします。そして、自社の営業マンの初回接客からの契約率が10%だとしましょう。この場合、契約数(受注数)=集客数×契約率という計算に基づくと、年間で100組のお客様と出会わなければいけません。
つまり100組の集客を目標として立て、それに必要な予算を組むことが重要です。さらに昨年の1組集客するのにかかったコストが5万円であれば、年間の販促費として500万円の予算の計画を立てる必要があります。
つまり、「自社の契約率」・「1組集客するために必要な販促費」といった情報なしに、とりあえず「今月は販促費として40万円使う!」といった行き当たりばったりのやり方では、年間10棟の目標を達成するために必要な発掘数を確保できず、結果として受注目標は達成できないということです。目標と実績を基に、予実管理の徹底をしていくことが重要なのです。

注文住宅の集客方法を考えるために知っておきたい「顧客ニーズ」

具体的な集客策についての考えると言うことは、誰に、どのように届けるかということです。まずは顧客ニーズについて考えてみます。

家を買う人たちはどのような理由で注文住宅を選び、購入するのでしょうか。顧客ニーズを探るにあたっては、国土交通省、住宅金融支援機構、その他不動産関連サービス会社などが公開している調査結果をまず参考にしてみましょう。

例えば国土交通省の「平成28年度 住宅市場動向調査報告書」を見ると、注文住宅取得世帯においては、住宅の選択理由として、「信頼できる住宅メーカーだったから」が49.2%とトップです。また、設備等に関する選択理由においては「住宅のデザインが気に入ったから」に次いで、「高気密・高断熱住宅だから」が56%で2位になっています。

これはメーカーそのものに対する信頼や期待も選択に影響を与えているということです。実際に最近の顧客の動向を見ると、メーカーや工務店のアフターサポートに対するニーズが年々高くなっている傾向があります。また一方では、安全で安心できる住宅に住みたいという人が増えています。とくに高気密・高断熱住宅などは幅広い層から関心を持たれており、高性能で安全性の高い住宅へのニーズが高くなっていると言えます。

これらのニーズにあった商品を持ち、集客においても訴求していくことが必要です。

■お客様に選ばれる住宅商品の仕組みが知りたい方はこちら

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注文住宅の集客方法

集客方法についてはどうでしょうか。

平成28年度 住宅市場動向調査報告書」では、施工者に関する情報収集方法についても記されています。「住宅展示場で」がトップで51.2%、広告関係に関しては、「インターネットで」が17.3%、「住宅情報誌/リフォーム雑誌で」が14.8%、「新聞等の折込み広告で」が11.0%となっています。

見学会やセミナーの開催、不動産業者との連携などはもちろんのこと、インターネット広告、住宅情報誌、新聞の折り込み広告など、媒体を幅広く活用していくべきだと考えられます。ただし、やみくもに行うのではなく、ターゲットに合わせて掲載媒体を選別しましょう。その上で、惜しまずに行うことが重要です。

集客力を高めるポイント

最後に当然ながら、戸建て住宅という商品自体にも集客力を高める要素が必須です。ポイントはデザイン性、広さや設備といった基本的な性能に加えて、ほかと差別化できる構造やワンランク上の性能があることです。コストはできるだけ抑えつつ、どのような価値を付加できるかが成否を分けるでしょう。

もちろん、その付加価値は顧客ニーズを満たすものでなければなりません。ターゲットを絞り、その人たちの価値観やライフスタイルにフィットする住宅を、合理的な価格で提供できれば、強力な商品力となるはずです。

数多く存在する住宅メーカーや工務店の中からユーザーに選択されるには、顧客ニーズを捉えたマーケティングと、ターゲットを絞った集客戦略、付加価値を持ち差別化できる商品力が必要です。注文住宅販売における集客は、この3つが互いに連携し合う展開ができることにかかっていると言えるでしょう。

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