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折り込み広告の販促効率が一段と落ちています。
ある会社では、平成20年以前は1291枚に1組の割合で集客できていたのに、最近は2232枚に1組の割合でしか集客できなくなったとのことです。以前と同じ集客をするには、ちらしの配布数を1.7倍にしなければならなくなっています。この会社はまだ良い方で、中には1万枚も配布したのに集客は0組だったという話も、よく聞かれるようになりました。
このため、折り込み広告の配布数を今年から減らしたという会社や、配布そのものをやめたという会社が増えています。
折り込み広告を減らしている会社に共通しているのは、再来誘致や口コミ集客が効果的にできているという点です。2日間の見学会で、毎回150 ~ 200組の集客がある会社の集客内容を分析したところ、8割以上は再来客でした。この会社では、再来客が新規客も連れてきてくれるとのことでした。
こういったことができている会社でも、自社の認知度が低いエリアだと苦戦することが多いようです。ある会社が低認知エリアで完成見学会を実施する際に、13万部の折り込み広告を入れました。集客64組の集客がありましたが、そこから1件も成約が取れなかったことがあったそうです。
成約できなかった要因は、「認知度が低いエリアであったこと=安心・信頼できる住宅会社かどうか認知してもらえなかったこと」であると考えられます。総合展示場での来場者アンケートでも「建築依頼先選定の際の最重視ポイント」として「安心・信頼できる住宅会社」であることが56.9%と、最も多い回答を得ています。このことからも、「信頼できる会社」と認知してもらえなかったことが成約できなかった要因であることが裏付けられます。
見学会当日の対応が違ったわけではありません。見学会前に会社のことを知ってもらう機会がなかったことや、自社から遠いエリアであったためにセミナーなどを企画しても再集客できなかったこと、実績があまりないエリアなのでOB見学会や完成見学会を企画することができなかったことなど、見学会後に信頼を獲得する機会を作れなかったことが、成約できなかったエリアと通常エリアとの違いです。