新建ハウジング-平成29年11月10日(金)

R+houseが全国大会 年間24棟受注の体制確立を急ぐ 2020年以降を見据えた寡占化に対応

ハイアス・アンド・カンパニー(東京都品川区)が展開する高性能デザイナーズ注文住宅ネットワーク「R+house」は10月24日、都内で第9回全国大会を開き、今後の方針や市場の動向などを確認しながら、2020年以降に起きると予測される本格的な新築マーケットの縮小時代を乗り切る目標を明らかにした。全国各地の会員工務店181社から経営トップら約370人が参加。新築市場の縮小は避けて通れないとの認識を共有した上で、認知度とブランド力を高めながら規模や利益拡大を目指す経営戦略を見据えた。

大会で本部は、住宅市場の動向(予測)と対策を提示。2020年以降、市場の縮小により寡占化が一気に進むため、現状で新築受注が年間6~8棟の工務店は、0~2棟に大幅に受注棟数が落ちる可能性が高いと指摘し、リフォーム事業へのシフトを余儀なくされるか、廃業しかなくなるという見方を示した。その上で、市場の変化に対応して生き残るために、年間24棟の受注が必要とし、地域工務店は、生き残りに向けて「まずは早急に年間12棟を受注できる経営戦略を立て、実践する必要がある」とした。

同社では、社員8人の体制での24棟受注を想定。売上5億円超、粗利1.5億円円超、粗利率30%、営業利益3000万円超、営業利益率7%とシミュレーションする。年間の人件費は1人当たり600万円を想定。販管費は1200万円を目安とする。この規模だと、集客イベントを継続的に開催していくことができ、人材採用や教育・育成に時間とお金を投資しても利益が会社に残る上、従業員が退職しても受注棟数を維持できる。また、商圏拡大や体制の拡充・強化も検討できる投資余力も生まれるという。

足元の受注棟数を伸ばすための具体的な商品戦略としては、気密・断熱などを中心に性能強化を図る「高性能対策」と、意匠的な美しさや機能美を追求する「デザイン対策」、バランスのとれた価格設定の「価格対策」の3本柱が必要不可欠とした。

大会で、同社取締役の川瀬太志さんは、「新築マーケットの縮小時代は、全ての工務店にとって試練の時。この試練を避けるのではなく、リスクをコントロールしながら乗り越えていくことが真の安定経営につながる」と訴えた。

トリプルガラス窓の標準化推進

大会のあいさつで同社の濵村聖一社長は「一条工務店は耐震とともに、温熱環境や省エネ性能にも優れる高性能住宅を全国に提供することで、積水ハウスを抜いて新築着工ナンバーワンになった」と紹介しながら、高性能化の重要性を指摘。一条工務店が標準装備とする「防犯ツインLow-Bトリプル樹脂サッシ」を例に挙げ、「複層サッシでは顧客に高気密・中断熱住宅とみなされ『おたくは、いまだにペアガラスなんですね…』とがっかりされる可能性が高い」とし、全ての人に対して高気密・高断熱の高性能住宅の提供を目指すR+houseでは、高性能トリプルガラスの樹脂窓を推奨するとした。

濵村社長は、工務店の営業戦略の一つとして、耐久性や温熱環境、省エネ性能を高めながら、意匠性やコストパフォーマンスも追及する「顧客の多様なライフスタイルに応えられる“細い道”を慎重に歩む必要がある」と話した。

60年安心サポートを来春スタート

R+houseは2018年春から、60年の長期保証を開始する。住宅オーナーの生涯顧客化によるリフォーム工事の受注促進などに結び付けたい考え。ハウスメーカーが長期保証サポートをウリにして、工務店とのアフターサービスの差別化営業を行っている現状を踏まえて導入を決めた。

住宅の価値の基準として耐久性がより重要視される中で、長期サポートの仕組みづくりは必須。顧客の不安を取り除く脱得材料にもなる。

総合展示場への出展強化

大会で本部は、2019年10月に予定される消費税10%への増税前の駆け込み需要対応として、すでに強化している会員工務店の総合展示場への出展を挙げた。

9月に岡山市内の総展に出展した会員工務店佐藤産業は、同月単月で1000組を超える集客成果を出したという。2018年は、熊本市や千葉市など3社が出展を計画している。

総展の集客効果はもちろんのこと、自社の住宅の商品力が、総展に多いハウスメーカーのモデルハウスとの差別化によって際立つことも期待。経営を安定化させるための新たなプロモーション戦略と位置づける。

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