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このデータを見た多くの住宅会社の経営者が関心を示されるのは、住宅購入者から見た「自社の弱点」であり、住宅購入者から紹介を頂けるような関係性を築く上で必要となる顧客満足度を高める為の「改善点」です。
住宅を購入するに際し、あるいは購入後実際に住んでみて、満足あるいは不満足を感じる「体感的な充足感」と「心理的な安心感」、心身相互の関係性とそのバランスが満足度にとって重要ではないかと考えます。例えばいかに体感的に満ち足りた充足感を感じる住宅であっても、心理的な面で安心感の低い状態(耐震性などの安全不足、健康に良くない寒い家などの温熱性能不足)では、心休まる住環境とは言えないと考えます。本調査では、そのような観点から、以下の指標を提唱しています。
■体感的な充足感に関わる指標(図3)
1.心地良さ 2.使いやすさ 3.美しさ
■心理的な安心感に関わる指標(図4)
1.安全に対する配慮 2.健康に対する配慮 3.住宅会社の姿勢
住宅購入者が家に関して後悔する原因の多くは、そもそもの設計段階に問題が起因しています。そういった後悔要因と関連性が高い設計プロセスについて、以下の4つの要素のバランスが重要と考え提唱しています。
1. ヒアリング・説明能力
2. 動線・空間・意匠設計施工能力
3. 性能設計施工能力
4. 経済設計施工能力
ここまで、弊社が提唱する「HOS-Index」の概要について述べさせていただきました。
こののち、HOS-Index データベースを開示する事で、住宅購入予定者はその公開情報をもとに、自分にとっての良きパートナーになってくれる住宅会社を的確に判断し、より理想に近い満足感の得られる、また後悔の少ない住宅購入を実現できるはずです。
一方、HOS-Index は多くのメリットを住宅会社にも与える事になるでしょう。指標に示されるプロセス品質の改善を適切に行う事ができれば、住宅会社に対する安心感が増し満足度が高まるという結果を生み出すことになるでしょう。従って今後、
・住宅会社へのプロセス品質改善提案
・住宅購入予定者への住宅会社選択アドバイスの標準化
の両面について、この調査結果を活用した本格的なご支援を行う予定です。
ハイアス・アンド・カンパニーでは、地域のストック型経済化を推進するシンクタンクとして、今後も積極的に情報発信を続けていきたいと考えています。(馬渕)
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