住宅の耐久性を損なう不同沈下

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躯体の耐久性を損なう“ 雨漏り”

住宅の耐久性について考える際には、耐震性・構造躯体・部材・施工品質など、色々な観点が考えられますが、今回は“ 雨漏り” と“ 不同沈下” という視点で掘り下げてみたいと思います。

一般に、住宅の瑕疵に関する事故の約8割が雨漏りだと言われています。

そもそも雨漏りはなぜ起きるのか?

雨の浸入箇所、つまり実際に雨漏りした箇所は外壁が8割以上。「雨漏りは屋根から」とイメージされがちですが、実際はバルコニーを含めて外壁の割合が大半を占めているのです。

近年は、サイディングやタイルなど外壁材の内側に通気層を設け、透湿防水シートで駆体を包み込む工法が広く採用されています。こういった外壁材による一次防水と内側の躯体を守る二次防水を施したいわゆる“ 雨仕舞” の方法は非常に有効であると言えます。

但し素晴らしい雨仕舞や防水方法も、歪み等が一切ない、正常な構造躯体であってはじめて意味を持ちます。逆に折角の雨仕舞も建物が歪んでいては台無しです。

では建物の構造における安定度について、力の流れから考えてみます。例えば2階の重さは、ひとまずは2階の床が支えます。その力は2階の床の下の梁で受け、次いで1階の柱、さらに1階の土台を経て基礎に伝わり、この力は最終的には地盤が支えることになります。

仮に建物が傾いた場合、特に柱などに対して、傾いている方向に、より一層倒れようとする力が生じます。この力が、さらに建物を傾けたり歪ませたりすることになります。その結果、外壁のサイディングの継ぎ目にズレが生じたり、雨水の侵入を防ぐための金物類が変形したりして、建築当初には存在しなかった、雨水が入り込む隙間が生じます。

要するに、建物そのものがどんなにきちんと作られていても、それを支える地盤が弱ければ、建物は容易に沈んだり歪んだりしてしまうのです。つまり、建物においては、下から上へと、地盤や基礎のクオリティを盤石なものにした上で、躯体や雨仕舞へと対策を進めてゆくのが定石になります。

不同沈下で無理がくる構造材

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