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住宅遺産トラストは、経済合理性を優先することで失ってしまう貴重な住宅建築を、「保存」するのではなく「継承」することを目的に、2013 年3月に発足した団体だそうです。具体的には、現在の住まい手の相談を受け付ける窓口となり、建築、法律、不動産などの専門家ネットワークと協力して、相続や耐震改修、活用方法の提案など住み続けるための助言・回答・解決を支援する活動と、継承を望まれる住宅を見学会、展覧会などの形で公開し社会へつなげる活動を行っています。
今回、この住宅遺産トラストの活動を紹介した目的は、私たちが掲げるテーマ「住宅取得が個人の資産形成に直結する社会の実現」に通じる活動であることはもちろんですが、実はもう一つ、過去の名建築が残されることは、そこにある「仕事」のアーカイブ(保存)が作られこれからの仕事のリファレンス(参考)となることに意義を感じたからです。もっと簡単にいえば、温故知新、過去の良い仕事から範となるものを見いだすという意味で住宅遺産トラストが継承活動に関わる住宅建築を見てほしい、という意味を込めています。
今回はお許しいただける限りで写真も転載していますが、もっと見たい、あるいは現地に訪れて見たいと思われた皆様に、神奈川県葉山町にある帝国ホテルを設計したライトの右腕であった遠藤新による「加地邸」(1928年竣工)の公開が10月4日から始まります。これまで公開されてこなかった丘の上の名邸が初めて公開されます(各週末限定:HPにて予定をご確認ください)。
「眼を養う」機会として頂ければと思います。
住宅遺産トラスト http://hhtrust.jp
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