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ここまで、住宅会社における原価管理の基本的な考え方について紹介してきました。まず、自社の標準原価を把握し、それに基づいた営業見積を作成し、標準原価に基づき実行予算を作成し、計画通りに発注・竣工させる。この基本動作を確実に実行することが重要であることはご理解いただけたものと思います。
今回弊社が紹介するCMS(コスト・マネジメント・システム)は、住宅会社における原価管理を、日々の活動の蓄積により実現するシステムです。「営業見積」「営業原価」「実行予算作成」「発注」「入金確認」の一連の業務を各邸別にシステムへ入力することで、本稿でご説明させていただいた原価管理が効率的に実現する仕組みです。また共通のプラットフォームで原価情報を一元管理することにより、自社内でのコスト分析が容易になり、さらにはこのシステムを利用する全国のユーザー間での情報共有により、エリア別の分析も可能になり、一社では実現しえなかったコストダウンをネットワークの力で達成することも可能になります。
現在、約10社の会員様に先行してこのCMSを導入いただき、「自社の標準原価を精査する良い機会となった」「営業見積時に原価の抜け漏れを防ぐことができるようになった」「発注書を切ることが習慣づけられ請求金額との予実管理ができるようになった」「会社のキャッシュフローを見ることができるので資金需要の予測が立てやすくなった」など様々な評価の声をいただいております。
住宅会社の原価管理は、原理・原則を理解するだけではなかなか継続的な改善活動を続けることはできません。これを日々の業務の延長で手間がかからない状態で管理することができるようになれば、経営改善のスピードは大幅に向上することでしょう。この経営改善を最速・最短で実現する手法がCMSの活用です。今後の一般募集にご期待いただくとともに、まずは自社の原価の精査から一緒に考えていけたらと思います。(鵜飼)
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