コスト・マネジメント・システムの真価は 「課題理解と修正実践のパッケージ」
~CMS研修講師・古原氏に聞く「本当の原価管理とは」~

(ページ:1/3)

今回は、コスト・マネジメント・システム(以下、CMS)の「導入価値」について、改めてCMS研修講師の古原氏に聞きました。正しい原価管理を実践するために必要な基準と手順についてお伺いしました。

原価管理(コストマネジメント)ができている、という会社ほど
「 他社の原価」 を聞きたがる

39-4-1

『コンサルタントとして経営者と話をしていると、「うちでは原価管理はきちんとやっているから問題もないし、何か調べても今と対して変わらないよ」という経営者ほど、実は“他社の発注金額”を聞きたがられます』、古原氏はこう言います。この話は、“きちんと” 行うにあたっての基準(見るべきポイント、差分)や手順(見方、修正の仕方)を持っていないか、持っていたとしても本当に適正な原価かが心配なため、他社がどうやっているか、何をやっているかが気になる、ということを意味しています。つまり、他社の数字が気にかかるうちは、正しい原価管理ができていないということなのです。

「他社の数字」を気にするような状態を脱却し、正しい原価管理による粗利改善効果を高め、経営力を向上させるために考えた「仕組み」、それがCMSなのだと古原氏は言います。

正しい原価管理のための「仕組み」CMS
~見える化と分析・対策・実行のパッケージ~

CMSの特徴であり実践性の高さは、これがツールと研修が組み合わさった「仕組み」であることです。

「原価管理というと、業者を叩いて仕入れ価格や施工手間賃を引き下げること」と捉える経営者も多いです。なるほど、このやり方でやろうとすれば、たしかに“ 他社の数字” が気になるわけです。しかし、労働人口が減り、熟練の職人不足も進んでゆく将来の業界の姿を考えれば、こうしたやり方では職人確保も難しくなりひいては自社が提供する商品品質をも低下させ、結果的に商品も売れず、いつしか事業が縮小してゆく、そんな悪いサイクルを招くだけです。それに対して、正しい管理とは、他社の数字は関係なく自社の状況を正確に把握し、排除可能な工程を分析・発見、そして発見した課題を改善することで予算精度を高めて、計画通りに収益を獲得することです。

このような考え方をもっているからこそ、CMSは、自社の状況を発見するためのツールと発見した課題工程をどのように改善してゆくかの指導をセットにした、利益創出と経営力向上のための「仕組み」として提供しているのです。

page: p1 p2 p3

ページトップに戻る