WILL STYLE事業を、 戸建て事業の最強補完事業に!
~第10回目WILL STYLE 全国大会から。「勝ち残り戦略」としての戸建て賃貸事業という位置づけ~

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はじめに。最強補完事業の重要性

いろいろな所で言われているように、長期的にみれば人口・世帯数の減少による住宅需要の減少、短期的にみても消費税増税前の駆込み需要の増加と増税後の反動減少の予測など、新築一戸建て事業を取り巻く環境は、従来のように安定的な成長が見込めるとは言いきれません。そうした中で地域密着の中堅・中小工務店が勝ち残ってゆくには、まずは主力である新築一戸建ての商品の競争優位を高めることはもちろん、原価管理の精度を高める安定的に利益を生み出す力をつけ、自社事業の持続可能性を高める人材投資などの取組を行うことが重要な施策となります。しかし、さらに加えるべき選択があるとすれば、それは「競合優位性が高くしかも収益性も高い“強い補完事業”」をきちんと準備し、実施体制を整えておくことも有効な選択であると私たちは考えます。

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昨年11月10日に東京で開催されました戸建賃貸事業・WILL STYLEネットワークの第10回全国大会は、「勝ち残り戦略としての戸建て賃貸事業」を確立、成功に導くヒントを共有する場として開催されました。今回のHyAS Viewでは、さまざまな地域で戸建て賃貸事業に積極的に取り組まれている各社様の事例総括を通じて、中堅・中小工務店の勝ち残り戦略の一つとしてのWILL STYLE事業を紹介いたします。

補完事業ならではの顧客発掘とアプローチ
身近な資源に注目すること、分類して効果的に追客すること

当日の取組事例発表では各社から様々なケースが共有されました。共通する成功ポイントは大きくわけて2つでした。1つは身近な資源からお客様を発掘するルートを新発見、創り上げていること、もう1つは、発掘したお客様の背景と特性をきちんと分類し、それぞれに応じた適切な追客をする為の情報とやり方を形式化、習得していることです。このあたりは、まさにWILL STYLEネットワークに参加しているからこそ気づくことが出来るノウハウであるといえます。

残念ながら、誌面の関係で細かなところまでは触れることができませんが、1つ目の発掘構造の新発見と創造とは、身近にある資産を活かすと言い換えてもよいと言えます。事例では、これまでの自社事業、例えば集合住宅賃貸で管理しているオーナーの保有土地情報から見込み先を発見することや、自社近隣の地主リストを整理すること、あるいは近隣の不動産事業者との連携体制を強固にするなど、まさに「身近にある資源」を開拓ルートとして創り上げていることがポイントです。この「身近にある資源」を利用するということは、戸建て賃貸事業のためだけに新規投資を必要としないため、「補完事業」としてもマッチします。

また、発掘したお客様の背景と特性を理解して、それぞれに適したご案内と支援を行うことで見込み客化、そして成約に導くアプローチという点については、土地の有無と投資経験の有無という2軸で分類することが共有されました。ただし、アプローチについては補完事業とはいえ、経験と学習、そして連携が重要となります。例えば土地無しのお客様に対しては、購入する土地が事業収支を見込める土地であるかの見立てが重要となりますが、自社で判断するだけでなく不動産事業者との連携が武器になります。また、戸建てを建築するとはいえその目的が投資であるため、投資対象商品として価格や性能面での優位性が明確に説明できることや金融機関から理解される事業収支計画の立案ができることも武器となります。

ところで、商品の優位性は自社商品を用いての差別化は難しい面もあり、事業計画の立案などには相応の学習が必要だと思われるでしょう。しかし、これについてはWILL STYEネットワークが提供する商品力と営業を支援するソフトでカバーすることが可能であり、ネットワークには「補完事業」として立ち上げる環境が整っているといえます。

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