シリーズ眼を養う#015
R+house 住宅のデザインを探る

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 三浦 直樹  三浦直樹建築設計事務所

間口約8m奥行き約40mの変形敷地に建つ平屋。
敷地のデメリットがメリットにかわるような提案が必要となった。

奥行きの長い敷地に2階建てを建てた場合、大きなスペースが余ることになる。
余ったスペースを庭として維持管理していくことは、共働きの夫婦にとって多大な負担になるため、平屋として、施主自身で楽しみながら管理できる程度のスペースとして中庭を設けた。
当然建築工事費は割高になるが、格安な敷地であったことや、将来の使い方、街並み等さまざまな条件を考えて、平屋で建てるメリットが大きく、平屋を提案した。

ゾーニングは玄関側からパブリックスペース、奥にプライベートスペースとして明確に分けている。
敷地の間口が狭いため建物も奥に長い形状になるが、廊下をできるかぎり減らすことで、使える空間を最大限とることができるように考慮した。
特徴的な切妻屋根で道路から見たときに一見何の建物なのかわからない外観と、変化に富んだ室内空間でとても楽しい住宅になった。

このような変形敷地では建築家が入ることのメリットは大きく、敷地、施主、加盟店、設計者がピタッとはまったいい例になったように思う。

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