CMS(コスト・マネジメント・システム)ご導入成果事例紹介
〜コストダウンは仕組みの導入が始まり。改善の取り組みに終わりはない〜

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▪ 原価改善の取り組みの実践

Y社長はCMS研修に出席され、原価分析の基本的な考え方や原価適正化に向けた具体的な打ち手、工事業者との交渉方法等について学ばれました。Y社長がこれまで行ってきた原価管理に加え、研修で学んだ原価管理方法を実践していったところ、その成果はすぐ数字で現れてきました。

他社も含めた集合研修方式で行うCMS研修では、他社のコストダウン状況や自地域及びそれ以外の地域での原価情報や工事業者との関係性等、なかなか普段得難い情報を得られるため、自社の取り組みに大いに参考になったとおっしゃいます。今後は、CMSのシステムツールを活用した予実状況の「見える化」に本格的に取り組み、きめ細かな課題把握、対策に繋げていく予定だそうです。

▪ コストダウンから人材育成へ

Y社長の取り組みには学ぶべき点がもう一つあります。それは、増額した粗利をどのように使っているのかという点です。Y社長曰く「利益については社員に投資している」そうです。具体的には、社員の能力を高めるために研修に参加させる等の社員教育に力を入れているそうです。

この判断によって現在の事業を推進しながら次の事業展開の準備を進めることができ、長い目で見て自社の成長に繋がる、そんな良いサイクルがまわり始めるのです。

▪ 増注増益を図り、地域のTOP3を目指す

冒頭にあった「来年以降、1棟当たりの受注金額は必ず下がってくる。」という強い危機感を持たず、もし、CMSに取り組んでいなければ、受注単価の低下に伴い粗利も自ずと下がり、「施工棟数は多いが利益が残らない」だけではなく社員の疲弊にも繋がったかもしれない、とY社長は振り返ります。

今年2%の粗利改善を図れたことで、それを残った利益は再投資に回すという良いサイクルができています。この勢いに乗って施工棟数を現状の35棟/年から50~60棟/年ペースに押し上げ、地域TOP3のビルダーへと成長していく、Y社長は力強くおっしゃいます。

成長シナリオの出発点となっているのは、原価改善なのです。

まとめ

年間35棟完工のU社で2%の粗利改善はどのくらいの効果があるでしょうか。平均受注単価2,200万円(税抜)の場合粗利改善効果は、2,200万円×2%=44万円/棟、年間35棟の完工ですので、44万円×35棟=1,540万円が粗利改善活動の成果となります。

同社ではこの成果を人材の能力向上に投資しましたが、元々粗利率が低く内部留保が十分ではない会社はまず財務体質を強化するという選択もあります。商品力に課題のある会社であれば断熱性能強化や設備仕様の向上などに、集客に課題のある会社であれば販促費の増額に充てていただくことも出来ます。

Y社長が行った「原価分析」「購買価格交渉」のノウハウはCMSの初期研修(全3回)で習得していただきます。CMSは積算・原価管理システムとしてスタートしましたので、「積算ソフト」という誤解を受けることがありますが、本質は自社の現状を分析、課題発見し解決策を立案、実際のアクションを推進する「業績改善」の取り組みそのものです。この取り組みの中で実行予算精度を高め、最終原価を検証するプロセスが重要であるために共通のプラットフォームとしてシステムを提供しています。

CMSの取り組みに少しでも関心をお持ちになられた経営者の皆様は全国で開催されているセミナーにまずは足を運んでみてください。

(粟津/柳澤/矢部)
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