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個人が持つ資産の大半を占めるのは住宅不動産資産です。その最大資産に関する教育に関してようやく「問題」として認識され始めたわけですが、もう一つの大きな資産である金融資産に関する教育はどうなっているのでしょうか。
金融広報中央委員会による「金融リテラシー調査2016」の結果によると、金融教育を行なうべきだと考えている人でも実際に金融教育を受けたことがあるのはわずか8%にとどまり(図表1)、実際に学校や家庭のどちらにおいても金融に関する教育を受ける機会に恵まれなかったという回答が60%から70%を占めています(図表2)。このような背景から生じる問題の一つとして、例えば住宅取得を考えるピークでもある40歳代の住宅費への対応において、必要額の認識がないという回答は40%を超え、資金計画を持たないという回答にいたっては60%を超えています(図表3、4)。住宅ローンは最大の家計資産の中で最大の資産である住宅不動産を形成する上で避けては通れないものです。このように豊かな人生を送るために必須な知識を学校教育でも家庭教育でも身につける機会がないことは大きな問題です。