シリーズ眼を養う#016
R+house 住宅のデザインを探る

(ページ:3/6)

成形の土地に対して、建物配置を2つの理由で角度を付けました。

一つはアルプスの雄大な眺めをリビングに広角に取り込むことです。適正な角度を現地で体感から決めました。

この土地にある景色を享受する反面、ほぼ真西に向かって開口部を向けることになります。リビングの掃出しサッシには夏の西日に対処する必要があるでしょう。建築での対処はというと、LOW-Eガラスである程度の遮熱効果が期待できます。さらに開口部直上に庇を600mm突出します。すだれなどで対処すると効果的です。

もう一つは幾つかの庭ができます。

単に隣地から離して配置するのとは、見える景色も変わってくるでしょう。また、植栽をすると距離感も取れて干渉帯となるのではと思いました。

西側に大きな庭、東側は物干しができる機能的な利用を想定しました。東側といっても南に抜けているので物干しもよく乾きそうです。

1階は家事動線と空間の自由度を考慮して回遊性のあるプランニングとしました。段差を空間を分けるように通常床レベルからリビング、土間と一段づつレベルを下げていきます。徐々に庭のレベルに近づいてくるので、サッシを経て一体的な雰囲気になるかと思います。

ご主人最大のご要望であった眺望を楽しむ専用の空間を和室としました。3帖と非常にこじんまりとした空間なので、軒高さも低く抑えています。

page: p1 p2 p3 p4 p5 p6

ページトップに戻る