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次は、集合住宅のリノベーション物件視察についてです。築後約80年という建物ですが、一部分は断熱改修せずに残し、その他の部分を断熱改修して仕上げているので、視察ではどれだけ断熱材の厚みが増しているのかもよくわかりました。
さらに興味深かったことは、リノベーションの施工では3Dスキャナで建物全体を撮影してCADデータをつくり、そこから建物にあったパネルを工場で作って現地に搬入、施工するというプロセスです。この方法はドイツ国内では主流ということでした。そのほかにも、新設されたベランダはヒートブリッジを抑えるため、本棟とは完全に切り離された状態で据えられていたり、外観がスッキリと見えるように雨樋が壁内に納められていたり、外付けブラインドが取付けられていたりと、随所に工夫がちりばめられており、一般的な住宅においても高機能と両立させたデザインへの意識の高さをうかがうことができました。
外観も性能も新築のようで、ストックの高性能化を考えるにあたって、非常に参考となる事例でした。
同集合住宅のリノベーションされた建物