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最近はNHKの番組でも「住まいと健康」(番組では血圧の変化について住環境と関係について調べた内容が取り上げられていたそうです)について取り上げられるなど、住宅と住まい手の健康について世の中の関心が高まってきていることを実感します。2020 年の省エネ性能基準の適合義務化と聞くとつい「省エネ」にだけ関心が集まってしまいがちですが、本当に大切なのは住まい手に余分な支出を強いることのない快適な住まいを作ることであって、省エネはその一手段でしかないということを再認識すべきです。
健康・省エネ住宅の提供には断熱+気密+換気の3つの性能を同時に高めることはご存知の通りです。断熱性能を示すUA値はもちろん大切な基準ですが、健康と快適は理論値であるUA値だけでは担保できません。気密と換気の性能を左右するC 値にも着目すべきだと考えます。
図表1にあるように、第三種換気での換気口からの吸気はC 値 1 以下でなければその効果は高まらないというデータもあります。さらに、隙間が大きければ、風が強いときなどは隙間から花粉や砂ぼこりが侵入し、あるいは換気システムの効果の低下で湿気や有害物質を外に出せずダニやカビの発生を引きおこします。つまり、住まい手の健康や快適を損なわせてしまう可能性が高まるということです。健康・省エネ住宅は「気密と換気」が伴って初めて成立するということです。
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