経営研究会特別補講
2017年秋、北米視察報告

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はじめに

弊社が開催する経営研究会では、日頃なかなか得ることのできない新たな知見や、これからの市場において自社を成長に導くヒントを得ることを目的として、海外の現地を視察する「特別補講」を年2 回開催しています。今回2017年11月の米国視察では、全国から集まった14名とともにアメリカ合衆国イリノイ州シカゴならびにカリフォルニア州サクラメント、同サンフランシスコを訪問し、NAR(National Association of Realtor:全米リアルター協会、以下NAR)の総会とニューアーバニズムによるまちづくり(サクラメント、デービス・ヴィレッジ・ホームズ、リノベーションによる付加価値向上不動産流
通事例等について見聞してまいりました。

訪米レポート1 NAR全国大会

イリノイ州シカゴ

11月4日にイリノイ州シカゴで開催されたNARの総会に参加しました。NARは約110万人の会員を持つ世界最大の不動産団体であり、弊社では2011年から毎年この総会に参加して、最新の米国不動産流通の知見や国際的な不動産エージェントとの交流を通じて日本の不動産業界の革新に向けたヒントを得ています。
今回の総会のスローガンは、“ The sky is the limit.(可能性は無限大)”とされるように、米国不動産流通市場がまだまだ活性化していく明るい見通しについて、その雰囲気を肌で感じることができました。
NAR EXPO(展示会)では最新の不動産テックにもとづく商品をInter Nationai Night Outでは、世界各国から参集した不動産リアルターたちの表彰と積極的な交流が促進されました。これらの知見は弊社が提供するサービスの商品開発に反映させていく予定ですのでどうぞご期待ください。

訪米レポート2 ニューアーバニズムによるまちづくり

カリフォルニア州サクラメント、デービス・ヴィレッジ・ホームズ

カリフォルニア州サクラメントはカリフォルニア州の州都であり、1970 年代頃からニューアーバニズムにもとづくまちづくりを実践した都市として有名です。その活動の中核メンバーであるピーター・カルソープは、従来のアメリカの郊外型都市開発が環境破壊やコミュニティの崩壊を誘発しているという課題認識のもと、賛同する有数の都市プランナーとともに生態的に持続可能なコミュニティの建設、自動車社会以前の公共交通機関を中心としたアメリカの都市計画への回帰、TOD(Transit Oriented Development)の計画概念を提示し、州議事堂を中心としたプランニング、トラムによる市内アクセスの活性化、住宅地における集合農園、オールド・サクラメントと呼ばれる歴史的建造物が残る旧市街の修復などを取り入れたまちづくりを実現しました。現在ではサンフランシスコやシリコンバレーへの通勤圏の人気都市として急成長している注目のエリアです。

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