仲介・管理不動産業界が注目する新戦略

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買取再販型と請負型の違い

「リノベーション」を提供するビジネスモデルは、業者が中古物件を買い取った上でリノベーションを施し再販する「買取再販型」と、顧客のニーズに合わせて中古物件の紹介から、デザイン・設計、施工までを業者がサポートする「請負型」があります。(図4)

ここ最近、マスメディア(6月4日放映のNHK クローズアップ現代など)でも「請負型リノベーション」が定期的に取り上げられるようになり脚光を浴び始めています。「請負型」の魅力は、顧客の限られた予算の中で、独自のデザインができ、自分スタイルの生活を手にする「理想の家」を“ つくれる” 点であり、言わば「注文住宅」であることです。

請負型リノベーションのメリット

1. 費用は、同じ地域・広さの新築と比べて一般的にリーズナブル
2. 新築と比べ、住みたいエリア・立地を先に選ぶことができる
3. 新築に比べて資産価値の目減り幅が少ない
4. 間取りや仕様を選べて、自分らしく住む事ができる
5. 通風・採光・眺望・また隣人などを購入前に確認することができる
6. 低環境負荷「使えるものは上手に使う」

「リノベーション」の課題と新しい取組み

「請負型リノベーション」が注目を集める一方で、なかなか市場規模が拡大しない理由も存在しております。従来の業者視点から考えた時に「請負型リノベーション」は、

1. 手間が掛かる・手離れが悪い
2. リノベーション費用が明確でなはない
3. 住宅ローンが使いづらい
4. 物件の仕入れが難しい

という課題を抱えています。

課題3 効率的な営業スキームが必要

営業現場では、上記の不安要素もあり、営業マンも積極的にリノベーション案件を避ける傾向があります。そこで新しい試みとして弊社提携先の「リノベる。」では、上記の不安を払拭する新しい営業スキームを開発しております。その特徴は、

1. 60㎡ 600万円の定額制 定額制なので施工費用がすぐ分かる
2. セミオーダー制とショールーム展開 デザインはパターン化されており、加えてショールームで仕上がりイメージを確認できる
3. 一括専用ローン 住宅取得費用と工事費用を一緒にほぼ全額で35年ローンが組める
4. 全国150社の不動産加盟店から中古物件をセレクトできる

という4つです。この「リノベる。」スキームを利用すれば大半の問題は解決するであろうことを理解してもらえると思います。

また、「買取再販型」では新耐震基準施行以降の物件を主な対象とする為に、その多くは比較的新築してからの日が浅く、築25年以前の物件量は多いとは言えない状況です。(図5)

「請負型」に関しては旧耐震基準の物件でも問題なくリノベーションが出来るために、築25年以前のものと合わせると物件は豊富にあります。更に、汚すぎて売れないと思っている在庫物件が、実は「お宝物件」となることも、この「リノベる。」スキームでは可能となります。

つまり、お宝物件は購入価格が安いケースが多いため、顧客からすると「手に届く価格で“ 家づくり” ができる」というメリットがあります。

時代は『スクラップ&ビルド』から『ストック&リノベーション』へ

時代は、「スクラップ&ビルド」から「ストック&リノベーション」へと移りつつあります。「家を買うなら新築」や「あるものから選ぶ(分譲)」という価値観に加え、「理想の家をリノベーションして手に入れる」という価値観が加わってくるだろうと考えております。「リノベる。」が提供する顧客満足度の高い“ 家づくり” リノベーションは、今後の中古住宅の牽引役となっていくと識者や行政などからも期待されております。「リノベる。」の営業スキームに関しましては全国のショールームにてセミナーを適時開催しておりますので、今後の経営戦略の柱の一つとしてご検討頂ければと思います。(高橋)

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