子ども手当支給開始!さて家計はラクになるか?

いよいよ「子ども手当」が平成22年6月から支給開始になりました。
中学生以下の子ども1人につき「月額13,000円」ですから、子育て世帯にとっては結構大きいですよね。

でも、「やった!臨時収入だ!」という感覚でこれを使ってしまうとあとあと大変なことになります。
注意してくださいね。

■ホントに家計の助けになるの?

「子ども手当」は中学生以下の子どもを持つすべての世帯に対して、今年度は子ども1人につき月額13,000円、平成23年度からは(まだ定かではありませんが・・・)月額26,000円が支給される予定です。
支給方法は4カ月分を年間3回(2月、6月、10月)に分けて支払われます。

「月13,000円×12カ月=年間156,000円もプラス♪」
「じゃあ、その分を住宅ローンの返済計画やクルマの購入に充てて・・・」

・・・などと単純に考えてはいけません。

また「子どものためのものだから」と教育費や子ども向けの積立保険などに使うのは良いと思いますが、子ども手当の全額を使うのは危険です。あとあと「なんか家計が苦しくなったな?」ということになりかねません。

なぜなら、
「子ども手当」という「プラス」とともに、「所得控除廃止」という「マイナス」も実施されているからです。
「子ども手当」支給と同時に、『年少者扶養控除』(15歳以下)が廃止(所得税38万円、住民税33万円がそれぞれゼロに)されました。また『特定扶養控除』(16歳~22歳が対象)は、16~18歳に限って高校無償化で上乗せされた分層相当が縮小されます。(所得税控除が63万円→38万円、住民税控除が45万円→33万円)
「子ども手当」に比べてこれら「所得控除の廃止」はあまり報道されないので意外に知らない人が多いんですよね。

■「子育て世帯」、家計の純増額はいくら?

他の政策もそうですが、民主党の方針の基本は「控除から手当へ」です。
「子ども手当」もその路線です。
「所得控除」は高所得者層に相対的に有利に働きますが、「手当」や「給付」は相対的に中~低所得者層に有利になる、という考え方によっています。

家計への影響は、
『「子ども手当」の増加分』-『「子ども控除」(←便宜的にこう呼んでおきます)の減少分』で考えないといけません。

そうするとそれほど増えないことが分かります。
例えば、
今回の「子ども手当」-「子ども控除廃止」で差し引くと純粋に増加する金額は、
年収800~1,000万円くらいの世帯で年間4~5万円弱程度の純増。
年収400~500万円くらいの世帯で年間10万円弱程度の純増になります。

「控除から手当」で、中~低所得者層に手厚くなったかというと、年収500万円程度以下の子持ち世帯の多くは従来から「児童手当」(小学児童月額5,000円、未就学児月額1万円)をもらっていたでしょうから、純粋な増加分というと・・・・ホント知れています。(←今回から児童手当は子ども手当に変わりました)

■「子ども手当と財源問題」、26,000円支給断念で決着・・・?

民主党のマニフェストでは「子ども手当は月額26,000円」でした。
これでしたら、家計にはかなりのプラスになりますが、「じゃあ財源はどうするんだ!」という反論が出るのも当然です。
今の「月額13,000円」水準なら、年少者扶養控除などの廃止した分をベースに考えることが出来ますが、来年度からの「月額26,000円」水準になるとさらにプラス3兆円ほどの財源が必要になります。

すでに長妻厚生大臣は「財源の目途が立たないので来年からの月額26,000円はムリです・・・」と発表していますので、このまま「月額13,000円」でずっと行きそうな気配です。

個人的にも赤字国債を発行して将来にツケを回してまで「子ども手当」を出すのはどうかなと思うので、月額26,000円断念の方向は良いかもしれません。(←マニフェスト制度的には問題ですが)

いずれにせよ「子ども手当」を当て込んでの買い物やローンなどは危険です。
「税額控除」より「現金支給」の方がなんとなく収入が増えたような気になりがちですし。
気を付けてくださいね。

2010年7月20日 火曜日 18:42 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志
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