裁量労働制は私たちの働き方をどう変えようとしているのか?

今回は裁量労働制について考えてみました。
生産性向上は制度がどうであろうが目指さないといけないことですね。

 

■裁量労働制、またまた見送りに

「働き方改革」はご存知の通り、今国会最大の目玉法案です。その中核的位置付けにあった「裁量労働制の対象範囲の拡大」が見送りになりました。野党にとっては「してやったり」でしょうし、安倍政権にとっては痛いでしょうね。
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<裁量労働今国会は断念 ~政府・与党、働き方法案から分離 生産性向上遅れる恐れ~>
(2018年3月1日付 日本経済新聞)
『政府・与党は28日、今国会に提出する働き方改革関連法案に盛り込む内容について、裁量労働制の拡大に関する部分を切り離す方針を決めた。裁量労働制に関する法案は今国会への提出を断念する。裁量労働制を巡る不適切データ問題への批判が強まる中で、世論の理解が得られないと判断した。働き方改革を通じた生産性向上が遅れる恐れがある。』

裁量労働制とは、厳密な時間管理になじまない業務につく人のための制度ですね。あらかじめ決めた時間を働いたものとみなして給与を支払います。早く終わっても決められた給与がもらえます。一方、残業しても残業代はつきません。業務の進め方を従業員の裁量にまかせることでその従業員がより能力や成果を発揮できるようにしようというのが狙いです。

これまで裁量労働制は、編集者やシステムエンジニア、デザイナーなどの「専門型」と本社企画部などに勤務する「企画型」の2種類が対象となっていましたが、これを営業職などにまで拡大しようとするのが今回の法案でした。

この裁量労働制ですが、世間の評判はとても悪いんですね。
「裁量労働制はサービス残業を助長する」とか、「これはブラック企業のための制度だ」といった主張があふれています。一部夕刊紙などでは「過労死法案」などと書かれていますね。

さて、この裁量労働制、私たちはどのように考えたらいいのでしょうね?

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2018年3月6日 火曜日 15:19 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

相続関連民法改正へ 相続で自宅を手放す妻がいなくなる?

今回は相続についてです。相続関連の民法の改正が検討されています。
相続トラブルのない社会を実現したいものですね。

 

■相続関連民法改正へ ポイントは?

高齢化社会の本格到来を迎えて、相続関連法制も変わっていきます。

「相続でもめるなんて、ウチにはそれほど資産はないから関係ないよ」と考えている方は少なくありません。

しかし、相続税がかかる、かからないにかかわらず相続、すなわち財産の承継は起きます。そのときに特にもめやすいのが自宅の扱いです。
分けられないひとつの不動産に対して相続人が複数存在する、そんなときには残された配偶者が住み慣れた自宅を売却してその売却代金でもって遺産分割をせざるを得ないこともあります。

大事な配偶者と同時に自分の住まいも失ってしまうことを出来るだけ避けるような法整備がなされるようです。
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<相続、配偶者に厚く 法制審答申>
(2018年2月17日付 日本経済新聞)

『法制審議会は16日、民法の相続分野を見直す改正要綱を上川陽子法相に答申した。残された配偶者の保護を手厚くするのが柱だ。配偶者が、自身が亡くなるまで今の住居に住める配偶者居住権を新設し、婚姻期間20年以上の夫婦の場合は遺産分割で配偶者を優遇する規定をつくる。政府は今国会に民法改正案など関連法案を提出する方針だ。』

相続に関する民法改正が検討されています。早ければ今国会で成立する見通しです。

この記事にある「改正要綱」を見ると、今回の改正のポイントとなりそうなものは以下の3点です。

1)配偶者の居住権の保護
2)自宅を遺産分割の対象から外す
3)法務局で遺言を管理
(平成30年1月16日 『民法(相続関係)等の改正に関する要綱(案)』資料26-1 より)

まだまだ未確定な部分は多くありますが、これは相続実務の現場にもかなり大きな影響を与える変更になると思います。

では順に確認していきましょう。

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2018年2月20日 火曜日 11:55 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

駐車場が減っている クルマと都市の関係は今後どうなるのか?

今回は駐車場についてです。駐車場がどんどん減っています。
私たちとクルマの関係は今後どうなっていくのでしょう。

 

■設置義務緩和、ビルの駐車場が減っていく

駐車場が減っていく。
この流れはもう戻らないでしょうね。いずれ世の中から駐車場が無くなる日がくるかもしれません。
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<ビル駐車場、設置義務緩和 都市部で車離れ>
(2018年2月5日付 日本経済新聞)

『若者らの車離れで都市部を中心に駐車場の空きが目立つのを受け、国土交通省はオフィスビルなどに駐車場の設置を義務付けている規制を緩和する。
複数のビルの駐車場を集約したり、荷さばき場に転用したりしやすい仕組みを導入。
空いたスペースを活用し、街づくりや物流の効率化を後押しする。』

オフィス街や繁華街などでは、路上駐車や違法駐車を減らすためにも十分な駐車スペースが必要です。
そのため中心市街地にあるオフィスビルや大規模商業施設は、一定の駐車場の確保が義務付けられています。

駐車場の設置義務に関しては、国が指針を出して自治体ごとに条例で基準を定めています。
目安としては政令指定都市クラスにあるオフィスビルで床面積250平方メートルにつき1台分とのことです。

国はこの駐車場設置義務を今後緩和していくようです。
背景にあるのは「クルマ離れ」です。

記事によりますと、都市部の大規模オフィスビルの駐車場稼働率がなんと2割程度のところもあるそうです。

今、駐車場が余り始めているのです。そりゃ設置義務も緩和しますよね。

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2018年2月6日 火曜日 17:06 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

年金支給開始年齢の上限70歳超に。さてあなたは不安ですか?

今回は、老後の暮らしについてです。
年金の仕組みはどんどん変わっていきます。さて、私たちの老後の生活設計はどうしましょう?

 
■年金支給開始年齢70歳超えてからも可能に

多かれ少なかれ誰もが心配しているのが「老後の生活」。
その「老後の生活」を支える年金制度が持続不可能なのではないかという懸念が国民の不安に拍車をかけています。
さて、制度改革が不可避な今の年金制度ですが、「なるほど、やはりこうなりますよね」という政府の発表がありました。
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<年金受給開始70歳超も 政府検討>
(2018年1月17日付 日本経済新聞)
『政府は公的年金の受け取りを始める年齢について、受給者の選択で70歳超に先送りできる制度の検討に入った。
年金の支給開始年齢を遅らせた人は毎月の受給額が増える制度を拡充し、70歳超を選んだ場合はさらに積み増す。
高齢化の一層の進展に備え、定年延長など元気な高齢者がより働ける仕組みづくりも進める方針だ。2020年中にも関連法改正案の国会提出を目指す。』

私たちが現行の年金制度を不安視している背景にあるのは、言うまでもなく少子化と高齢化が同時に進行していることですね。
今の年金制度が若い世代が老後世代を支える「世代間移転方式(賦課方式)」である中で、負担をする若い世代がどんどん少なくなって、受給するお年寄りがどんどん増えているのだからそれはもう制度として成り立たないでしょ、ということです。

対策方針としては大きく3つです。
1)支給額を減らす
2)負担額を増やす
3)支給開始年齢を遅らせる

政府としてはこの3つをそれぞれ徐々に実行しているわけですが、今回の話は、3)支給開始年齢を遅らせる、に関するものです。

厚生年金の支給開始年齢は制度発足時には55歳でしたが、高齢化に伴いじわじわと引き上げてきました。現在の支給開始年齢は「原則」65歳です。

今回、政府は初めて「70歳以降の受給開始」ということを明示しました。
徐々に慣らしていこうということなのだと思いますが、まずは「検討を始める」という段階から新聞で報道させて国民にアナウンスをしたわけです。
さて、私たちはこれをどう受け止めたらいいのでしょう?

ポイントは「選択制」というところだと思います。

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2018年1月23日 火曜日 15:05 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

賃貸住宅の新築抑制中、さて賃貸住宅は供給過剰なのか?

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
今日は過熱気味とも言われる「賃貸住宅建築」についてです。

 
■過熱気味?賃貸住宅新築は抑制中

さて、2018年が始まりました。
色んな経済指標を見ても今年も世界的に景気は良さそうですね。日本でも企業業績は好調なところが多いようです。
消費の活性化が課題だとこれまでずっと言われてきましたが、政府の後押しもあっていよいよ今年は賃上げも本格的に起きそうです。
消費が回復して、景気が安定しますと2019年10月に予定されている消費税の10%への増税を見送らないといけないような要素が減ります。
消費増税が予定通り実行されるということになりますと、駆け込み的な事象も起きて2018年は住宅やクルマ、家電などの大きな買い物が増えるかもしれませんね。

2018年の経済は視界良好、と言ってもよさそうです。
しかし、実は住宅業界において特に「賃貸住宅」はただいま停滞中なのです。
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<アパート建設熱、冷める貸家着工6カ月連続減>
(2017年12月27日付 日本経済新聞)
『急増したアパート建設に歯止めがかかり、家賃下落や空室増への懸念が強まってきた。
国土交通省が27日発表した11月の貸家着工戸数は6カ月連続で前年同月の実績を下回った。
金融庁の監視強化で地銀の積極融資が止まり、相続税の節税対策も一巡。過剰供給が住宅市況を揺さぶる。』

アパート建築は、2017年5月まで19カ月連続でプラスでした。アパートローンの借入金利が非常に低いことや、相続税増税に伴う相続対策などが要因でした。
しかし、金融庁が「アパート融資がちょっと過熱気味だ」として、2017年の春ごろには金融機関がアパート・マンション向け融資を引き締めました。
その後、一気に賃貸住宅の着工は減り、以降マイナス基調が定着してしまっているのです。

さて、賃貸住宅は果たして供給過剰なのでしょうか?そして今後はどうなるのでしょう?

(さらに…)

2018年1月9日 火曜日 14:44 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志
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