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消費者保護や住宅紛争の解決を目的としている「公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター」の統計データによると、エンドユーザーの相談件数が大幅な増加傾向にあります。
2001年5,382 件だったセンターに寄せられる相談件数は、2011 年には20,483 件と約3.8 倍も増加しています。住宅工法別の相談数を見ても、下の表の通り軒並み増加しているのがわかります。
この10 年間には住宅品質確保促進法や住宅瑕疵担保履行法など、これまでの業界の問題を解決するため、いくつかの法律が施行されました。このあたりからも、住まいづくりが複雑となり、紛争やクレームとなる件数が大幅に増加している一因かもしれません。しかし、本当に法規制だけが原因でしょうか?住宅会社の営業方法に関するモラル低下も原因のひとつのような気がしてなりません。
ハイアス・アンド・カンパニーでは熊本市内に住宅会社ご紹介ショップ「ans」をオープンしています。2 月末から営業を開始していますが、この短い期間の中でも、お客様から悲痛な相談が寄せられています。
■事例:大幅値引きクロージングの罠にかかったT 様ご夫婦
ご主人が体調を崩され、奥様が働きに出られているご家族です。お子様が小学校を卒業するタイミングで、マイホームを購入したいと住宅会社の見学会参加をスタートされたのが今年の3月始め。 ローコスト住宅の新聞折り込みを見て、自分達でも購入できるかもしれないと行動に移されました。
モデル見学が終わると、営業担当者から「今月は決算期なのでキャンペーン価格でご案内が出来ます」との投げ掛けが。住宅ローンを借りられるのか不安があった奥様が営業担当者に相談した結果、1,200 万円程度まで融資が出ることがわかりました。マイホーム購入ができると知ったT 様ご夫婦は大喜び。
仮のプランで見積もってもらったところ、1,600 万円の見積もりが出てきました。そして「本日中に仮契約を頂ければ、この価格でご提供ができますよ」と400 万円の値引きを提示され、見積もりが1,200 万円になったそうです。営業担当者の誘いにのり、数十万円の申込金を払って仮契約を結びました。本契約を3月中に行うことが条件とのことです。