新建ハウジング-平成26年6月20日(金)

断熱×健康で需要を掘り起こし

断熱改修市場が盛り上がりの兆しを見せている。断熱改修を行うことで健康状態の改善効果を実証する国の補助事業「スマートウェルネス住宅等推進事業」の公募がスタート。断熱材メーカー各社は簡単に断熱改修できる商材の市場投入を進め、断熱改修に焦点を絞った住宅ネットワーク事業も立ち上がっている。

「スマートウェルネス」が追い風に

国土交通省が今年度事業の目玉として実施する「スマートウェルネス住宅等推進事業」(6月10日号既報)は、断熱改修を行うことで居住者の健康状態の改善効果を実証することが目的。省エネだけでなく、健康面への断熱効果を改修のメリットとして評価していく試みだ。

これまでの調査・研究で、住宅の断熱性能と心疾患などの循環器系の病気との関係が示唆される結果が出ている。国は医療費など社会保障費の圧縮に向け、住宅分野での取り組みを実施していく裏づけを取るため、断熱改修を行った住宅で居住者の健康状態を今後10年ほどのスパンで調査していく計画だ。

今回の事業では、生活空間を断熱区間とする部分改修も補助の対象となった。この事業をきっかけに今後、部分断熱改修が一般にも広まっていく可能性がある。

マス広告で喚起

ハイアス・アンド・カンパニー(東京都港区、濱村聖一社長)とアンビエントホーム(香川県高松市、藤本修社長)は、戸建て住宅の断熱改修を行う住宅ネットワーク事業「ハウス・イン・ハウス」を立ち上げた。7月をめどに37社41エリアで事業を始める予定。すでに会員が当初規定の30社を大きく超えたため、現在、募集はストップしている。業界の関心の高さがうかがえる。

「ハウス・イン・ハウス」は、住宅の内部にもう一つ断熱性能の高い住宅を建てるというコンセプトの断熱改修。1室からでも断熱・気密性が取れるオリジナルの断熱パネルを開発・活用する。

パネルはどの部分でも切断とビス止めができ、施工性が高いにが特長。住みながらでも短期間の工事が可能で、その分コストを抑えることができる。高齢者が住む住宅での工事を想定し、手すりなどもそのままどこにでもとめ付けできるようにしている。

開発元のアンビエントホームでは、今年2月から試験的に事業を開始。5月17日にモデルハウスをオープンした。以来、約3週間で40組が来場。一般向けに断熱と健康をテーマにした勉強会を行い、断熱改修を提案していく。

勉強会の参加者は30代~70代まで幅広いが、改修のメーンターゲットは40~60代。藤本社長は「マスマーケティングが効きにくい30代新築に比べ、40代後半から60代まではマス広告が効く」と分析し、今後は会員の共同広告などで広く需要を喚起していく考えだ。7月からは、同社で実施している健康セミナーを全国のエリアで開催していく。

新機軸の商品も

断熱材メーカー各社も、簡単に断熱改修ができることをうたったリフォーム専用の商品をいっせいに市場に投入している。なかでも意欲的な新商品を発売したのが旭ファィバーグラス(東京都千代田区、狐塚章社長)だ。

同社はグラスウール断熱材メーカーの国内最大手だが、主力の高性能グラスウール「アクリア」を基材として使ったパネルやボードタイプのリフォーム専用商品「エコリフォ」を開発。既存の壁に室内側から張って取り付ける断熱リフォームシリーズ商品として7月1日から発売する。

新シリーズ商品のうち「エコリフォパネル」は455mm角、25mm(施工後の厚さ30mm)のパネルを、専用の面ファスナーを使って既存の壁の上にそのまま取り付けるもの。化粧クロスによる表面仕上げ済みで、面ファスナーを水平に張った壁にパズルのように隙間なく取り付けていく。

断熱性能は熱抵抗値0.74㎡・K/W。6畳間の壁2面の工事費込み設計価格は約40万円。大掛かりな工事が必要なく、気軽に断熱リフォームしてもらうことを狙った。「インテリアの変更時など、既存の商流以外での広がりも意識した」(同社営業担当)戦略的な商品という。

同社は今年、住宅営業部の中にリフォームグループを設置。2人の専任スタッフを配置し、リフォーム分野での市場開発を積極的に推進していく。

官民双方の取り組みの歯車がかみ合えば、市場活性化が進んでいきそうだ。

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