ハイアス・アンド・カンパニー㈱はこのほど「住宅購入に関する消費者調査」を実施した。マイホーム取得の意向がある回答者の9割が、「不安に感じることがある」と回答。特に、ローンの返済や自己資金など、お金に関することが不安要素の上位を占め、住宅会社にも、経済的な不安を解消することが要求されている状況が伺える結果となった。
マイホーム取得にあたっての不安を具体的に見ると、最も多かったのは「無理のない返済計画が立てられるか」(59.3%)。続いて「必要な自己資金を用意できるか」(47.9%)、「将来の収入の見通しがたたない」(38.4%)と、経済的な不安がトップ3を占める。その他にも、有利な融資、ローンの選び方や予算内で欲しい家が得られるかどうか、予定通り借入が行えるかなど、資金に関する点が目立った。
また、住宅取得を具体的に進めるにあたり「困難で特に重要だと思うこと」でも、不安点と同様「無理のない返済計画を立てること」(54.7%)が半数を超えた。次いで「必要な自己資金を用意すること」(36.1%)や「将来の収入の見通しをたてること」(35.1%)が多く挙がり、お金に関する事項が住宅取得のハードルになっていると見られる。
住宅会社には「無理のない返済計画への助言」(47.6%)を求める意見が多い。しかし、収入以外に支出(教育費や医療費)や家族計画(結婚、子育て)など、将来の生活の全体像を踏まえた提案のニーズは高くない。自己資金や将来の収入の見通しなど、収入についての意識は高いものの、家族計画や支出への意識が低い傾向がみられるため、同社は将来的な収入、支出の変化によって生活がひっ迫、あるいは破綻するリスクを指摘。将来的なライフプランを踏まえた、支出面のバランスも考慮することが重要だとしている。
同調査は、現在の住まいが持家ではない、20~49歳の男女を対象に、インターネット上で実施。回答者は618人。