R+house

シリーズ眼を養う#039
R+house 住宅のデザインを探る

三島 史子 様

タイムズ・アンド・デザインオフィス

三島 史子

スカイテラスと秘密の書斎が欲しい。この組み合わせは初めての依頼でした。

敷地の東と西には3階建てが建ち、南側は崖条例で寄せる事が出来ず、せめぎ合う条件の敷地をどう使えばよいのだろう。

スカイテラスもあるなら2階リビングにしたほうが使いやすくて広くとれると想定できたのでお施主様にまず提案しました。

デメリットに思える条件をプラスに変えられないだろうか。

崖条例で造らないといけない擁壁は寝室と浴室の目隠し塀に、1階の採光、車半分のガレージ、一つずつ建築条件と要望をクリアしていく中、これが楽しい特別なものになればいいなと思いながら、プランを進めました。

結果、スカイテラスがもたらすプランの面白さに気づくことになりました。2重に重なる階段の迫力、階段周りに吹抜を絡ませることでスカイテラスの光を感じる玄関、上から光が降り注ぐという感覚。想定内で想定外の面白さを発見しました。

さて、秘密の書斎はどこにしよう。小上がりの和室の扉を開けるとさらに小上がりの秘密基地。ここは行き止まりだけど、吹抜に面してるので小窓をとろう。
ここから玄関のお客様をお迎えしたり、姿は見えないけどキッチンにいる奥様に声かけられるといいかもしれない。おまけに浮遊感のある書斎ってどんな気分だろう。そんなことを考えながら、まとめていきました。家事動線は最短距離で、
キッチンからはすべてが見渡せることは、私が設計をする上でのいつもの条件です。

お施主様が毎日、楽しく快適に過ごして欲しいといつも願っています。

スカイテラスがある事を感じないシンプルな外観、オーバーハングしている部分は車が半分入るガレージ的スペース。雨にぬれずに玄関へとアプローチ。
板張りの後ろに玄関と地窓があるが道路より直接中は見えない。砂利と植栽で少し和なテイストを演出

2階のLDKからスカイテラスへの階段をみる。キッチンの前奥には玄関とつながる吹抜があり、家族の帰宅の気配を感じられ、上にはスカイテラスとつながる吹抜とハイサイドがある事で、終日柔らかな光を感じることができる。
キッチンの奥は効率的に家事がこなせる収納重視の奥様の書斎、小上がり和室のアーチ型開口がご主人の書斎

ご主人の書斎/扉を閉めれば書斎がどこにあるか分からない。
内部は和室からさらに小上がりになっていて、床を彫り込んで座れるようになっている。室内窓は玄関の吹抜につながる。こだわりがつまった特別な空間

2重に重なる階段を玄関から見上げる。階段の迫力と降り注ぐ光で玄関を演出。
玄関からスカイテラスの窓が見え、空まで見えるのが魅力的

スカイテラス/完全なプライベートな庭、隣家や道路からの視線を気にすることなく外の空間を楽しむことができる。食事をしたり、夜風を楽しんだり、吹抜を含んだペントハウスの窓から室内を覗くのも楽しい。

山本 清美 様

建築計画設計事務所

山本 清美

敷地の南側隣地、桜の木々に向けた眺望をリビングルームに取り込むために2階にLDK+家事室・バスルーム、1階は3寝室+ファミリークローゼットと書斎のプライベートエリアとして配置計画。

階段は建物のほぼ中心を貫く位置に配し、玄関近くで帰宅時の手洗いをすませ、2階LDKへ。廊下を極力避け、限られた床面積を有効に使う上下の動線計画としています。

また、この階段は2階上部のロフトまで繋がり、建物に一体感と生活体験に面白みをもたらす重要かつ楽しくもある装置(上下移動による見え方の変化を生み出し、見え隠れするスクリーンとしての役割など)として構成。

生活の中心を担うのは2階。上部ロフトと吹抜けで繋がり、キッチン・パントリー・家事室などの作業動線を回遊し階段と直結。買物の搬入、ゴミ出し、洗濯衣類の片付け、等々からのストレスを和らげ家事のし易い計画としました。

また、家族が一つ所に寄り添って楽しい時間が過ごせるよう、食事の準備をしながらリビングでくつろぐ家族の様子を見たり、宿題をする子供たちとスケルトンの階段越しに目線や言葉を交わし、食事の後片付けをしながらロフトではしゃぐ子供達の様子も感じられる空間を思い描いて設計しました。

2階のLDKは間仕切らずワンフロアの中に連続していろいろなコーナーのように見え隠れさせて配置。屋根勾配を利用した吹抜けや上部ロフトを一つの空間とすることで、一体感・上昇感・開放感といった変化と面白味のあるリビングに。

ロフトからリビングを吹抜け越しに見下ろす。吹抜は屋根勾配に合わせた天井にし、ロフト(小屋裏収納)とつながっている。リビングは窓越しのバルコニーへの広がり感と上部吹抜けへの上昇感によりコンパクトながら開放感のある場となっている。

玄関近くに設けた大容量のファミリークローゼットは寝室への通路を有効活用。来客時のコートも玄関先で預かりしまえる。造作棚に市販の収納ボックスを設置することで家族にあった使い勝手をカスタマイズできる。

子供たちの宿題、端末検索、テレワークなども想定したコーナー(フリースペース)は、上部ロフトに通じる階段下を利用して配置。そこは見え隠れを演出するスクリーンのようなスケルトン階段を通してキッチンに立つ家族とコンタクトができる。

食事の準備をしながらリビングでくつろぐ家族の様子を見たり、宿題をする子供たちと階段越しに目線や言葉を交わし、食事の後片付けをしながらロフトで遊ぶ子供達の様子も感じられるキッチン。日当たりの良い大きな窓越しに緑も楽しめる。

HyAS View 2021年3月11日 木曜日 18:09

第12回R+house全国大会 事例共有
市況の変化に負けない住宅会社づくり

去る2020年10月14日、第12回R+house(アール・プラス・ハウス)全国大会を開催しました。新型コロナウイルスへの対策をしながらの運営であったため例年とは異なる点もありましたが、当日は全国のR+house会員企業に加え、建築家や部材メーカーの方々も一堂に会し、大変盛況な会になりました。

参加された企業様からは、コロナ禍でも前を向き、走り続ける姿勢に感化されたというお言葉を頂きました。市場環境や市場動向の変化の波にのまれることなく、むしろこういった状況だからこそ開催して良かったと感じましたし、会員の皆様にも前向きに取り組むきっかけを与えることができたと思います。

全国大会では、R+houseネットワークの現状報告、マイスターズクラブ(建築家)からの活動方針発表のほか、4社の会員企業様の日々の活動を「成功事例」としてご共有いただきました。今回は前号(HyAS View 70号)でご紹介しきれなかった2社の成功事例をご紹介します。

photograph_Tatsuya Noaki

HyAS View 2021年3月11日 木曜日 17:21

第12回R+house全国大会を開催しました

2社の成功事例から読み取る経営者の覚悟と事業への関わり方

2020年10月14日に第12回 R+house(アール・プラス・ハウス)全国大会を開催しました。新型コロナウイルス対策下での運営であったため例年とは異なる点もありましたが、当日は全国のR+house会員企業に加え、建築家や部材メーカーの方々も一堂に会し、大変盛況な会になりました。

弊社執行役員の塩味からの現状報告、建築家からの方針発表の他、4社の会員企業様に成功事例として日々の活動をご共有いただきました。今回はそのうち2社様の事例をご紹介します。

HyAS View 2021年2月3日 水曜日 9:53

シリーズ眼を養う#039
R+house 住宅のデザインを探る

戸田 悟史 様

株式会社トダセイサクショ一級建築士事務所

戸田 悟史

計画地は郊外の小規模開発宅地の一画になり、周囲からの視線をどのように考慮するかが計画のポイントでした。

敷地南側にある隣地路地状敷地の通路を、通路としてネガティブにとらえるのではなく、建物が建つことはない空地として考えました。

道路面からは閉鎖的なファサードですが、南側に計画したデッキテラスを有効に利用して頂き、視線を遮りながらも家族の姿を見せることが出来ているのではないかと思います。

また内部空間では、屋内に自転車スペースを確保したいというご要望から玄関スペースはあえてつくらず、大き目の土間空間をつくりました。土間スペースを含めた回遊導線を作り出すことで、領域を分けずフレキシブルな使い方が出来るように計画しました。

採光を建物内部に取り込む南側の吹抜けと、階段を利用した吹抜け間をあわせ、建物全体に光を取り込む計画としています。その吹抜けに面し水回りを配置することで、明るくかつスムーズな家事導線となっています。

成長期のお子さんと働き盛りのご夫婦家族が快活にすごす空間をご提案できたと思います。

これからもクライアントの小さな思いをくみとり、またそれを実現できるような舵取りを重視し、思い描いている夢を現実にするためのセイサク が建築家としての役割と考えています。

HyAS View 2021年2月3日 水曜日 9:53

シリーズ眼を養う#038
R+house 住宅のデザインを探る

飯塚 拓生 様

合同会社イイヅカアトリエ

飯塚 拓生

南庭の家

敷地は戸建て住宅と賃貸アパートが混在する住宅地にあり、間口7m弱に対して奥行が20mという細長い形状である。前面道路以外の3方には建物が近接しており、特に西側は4階建ての集合住宅が迫っている。このような敷地条件の中で建主が望むプライバシーを保ちつつ、庭のある明るい住宅を計画することが今回のテーマとなった。

ヒアリングでは2階LDKを提案したが、建主がリビングから庭に出られることを強く望まれたので1階LDK、2階に寝室で計画を進めることとした。リビングを明るく開放的にするために南側にできるだけ大きな庭を計画することが必要であった。そのため建物をできるだけコンパクトなボックス形状とし、接道側に必要最小限の駐車スペースをとり建物を敷地の中央に配置させた。南側にリビングと和室を配置し1階への採光を確保した。

1階はキッチンを中央に独立配置し玄関からリビングまでお客様と家族の動線を分けキッチンを回遊する動線計画とした。そうすることで玄関から建物に入った際も動線の先に光を意識できるプランとなった。こうしてでき上がった南庭は都市に生活する建主にくつろぎをあたえることだろう。

HyAS View 2020年10月29日 木曜日 15:50

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