60万戸時代に対応するための工務店戦略とは?

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戦略転換を図って成功した事例に学ぶ

消費税バブルの2006年には160万戸を誇った新設着工数も、現在では急速な少子化により年間着工件数がわずか60万戸という時代に突入しつつあります。そんな中、地域工務店はどんな戦略を採るべきなのでしょうか。新たにOMソーラー会員になられた工務店の事例をご紹介します。

今回ご紹介します事例は、人口3万人のエリアにある小さな地域工務店です。以前は社長を中心とした家族経営にて新築を年平均3~4棟のペースで受注していたのですが、今後の住宅業界と、自社エリアのマーケットの規模を考えると、厳しい時代でも戦っていける付加価値を取り入れていかなければ勝ち残っていけないと思い、OMソーラーにご加盟頂いたのでした。
その甲斐あって、加盟後初めて開催した見学会では50組のお客様が集まり、その中からいきなり5棟を受注することができました。
そして今期は確実に10棟を超える見通しとなったのです。この大きな理由としては、住宅に対する購入者の考え方が、ブランド名やコスト面ではなく、環境や健康、省エネ等を重視する方向へ大きく転換していることが挙げられるようです。

OMソーラーの目指すもの

OMソーラーが追求してきたのは、自然の恵みを暮らしに活かすことで、夏は涼しく冬は暖かく住まうという『暮らしの快適性能』です。太陽や風などの自然エネルギーを建築に取り入れ、建築方法や独自の工夫によって太陽エネルギーを利用するのです(パッシブソーラー)。

OMソーラーのしくみ(冬の昼間)

地域や気候に合わせて室内の熱と空気をコントロールし、心地よい環境を作り出す技術です。このとき、コントロールに使うのは太陽の熱です。太陽の熱を有効活用し、家全体の熱を均一にするような設計をする、つまり家全体の空気の流れを設計するのです。
この自然の力を活かして快適に住まう『パッシブ』という、地域の気候に合わせた家づくりは、地元工務店だからこそ出来る大きな差別化ポイントになるのです。
地域の気候に合わせた家づくり

自社ブランドとOMブランド

OMソーラーを取り入れる上で非常に魅力的な点として、自社の家づくりへのこだわりをそのまま生かすことができるということがあります。いわゆるFC的な形態であれば、自社ブランドではないブランドを使用せざるを得ず、今まで培ってきた自社ならではのものを手放さざるを得ない場合があります。これに対してOMソーラーの場合は、自社のこだわりやブランドにOMソーラーの機能を上乗せするものなので、従来通りのアピールポイントを邪魔することなく、追加的にOMというブランドを全面に打ち出すことができるというメリットがあるのです。
ご紹介の工務店は社長が中心となって設計や営業を行っています。OMソーラーに加盟する以前から、デザインや木の素材にこだわった良質な家をモットーにした家作りを提供してきました。自社が築いてきたものをしっかり生かしながら、他社との差別化をはかるための武器を得る、それが『OMソーラー』への加盟でした。

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