折り込み広告に頼れなくなった集客施策

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注目される携帯メール

総合住宅展示場の来場者の中で、計画予定時期を「2年以上先・未定」と回答している人は全体の48%を占めます。雑誌やWEBなどの資料請求者における「2年以上先・未定」の割合は、これよりも高いと考えられます。

グラフ:【計画予定時期】

販促効率を上げるためには、こうした人に低コストで再来してもらう必要があります。そこで注目されるのが携帯メールです。パソコンのEメールは、迷惑メールが増えて読まれにくくなっています。一方、「24時間30cm以内にある」と言われる携帯電話のメール確認率は、非常に高いのです。

携帯メールは、戦略的な中長期管理を進める上でも、重要なツールです。先ほど挙げた「信頼を得られる雰囲気づくり」と「複数回の接触の推奨」の2点での携帯メールの活用事例をご紹介しましょう。

「信頼を得られる雰囲気づくり」として実践されていることの1つには、地域の名店との提携があります。中部エリアのある住宅会社では、テレビ東京系「テレビチャンピオン」で優勝したことのある和菓子屋など、地域の名店と提携し、見学会に来場したお客様が自社の携帯メール会員になると、その店で買い物をするときに特典が得られるようにしています。例えば、会員になったお客様が提携先の和菓子屋でみたらし団子を買うと、一本おまけしてもらえるサービスなどです。購入の際に携帯電話を端末にかざすと、どの会員がサービスを受けたかがわかるという仕組みです。

おまけした分の費用は、後日、和菓子屋から請求が来ます。しかし、その費用は新規集客コストを考えると微々たるものだと、その住宅会社の社長はおっしゃいます。地域の名店と提携すれば、自社のブランドイメージが高まり、顧客の囲い込みにつながるとのことです。

「複数回の接触の推奨」の策として行われていることは、お客様が自社のイベントに参加するたびにポイントを付与し、ポイント数に応じて契約時に特典をつけるといったサービスです。

携帯メールで案内を送ると、セミナーや完成見学会への参加率が、他の案内手段よりも格段に良く、ポイント制も合わせて実施するとさらに参加率が高まるとのことです。見学会の平均参加組数が20組程度だった会社では、携帯メールで案内した初めての見学会では60組以上の集客が出来、それ以降も30組程度の集客が維持できているとのことでした。

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