工務店の人材育成:事業責任者はどうしたら育つのか

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「横の情報交流」が課題解決のヒント

R+houseでは先輩会員様が新しい会員様に対して自分たちが立ち上げ期の頃にどんなことに困ったか、それをどう改善したかなどを伝え、情報交換する機会がいくつかあります。

去る9 月初旬に、東京、大阪、福岡の3 か所で「R+house地域経営者会議」を開催しました。各エリアの先輩会員が自社の取り組みを発表するとともに、まだ加盟間もなくこれから立ち上る会員様や、加盟後しばらくたってもまだ事業が軌道に乗っていない会員様などが、質疑を重ねながら互いの悩みを共有します。

大阪会場では加盟して2 年、営業3 人体制でR+houseを年間30棟やっている会員企業『A社』が立ち上げから現在に至るまでを発表。発掘、モデルハウス運営、イベントの組み方、見込み客様へのクロージングプロセスなどを説明していただきました。説明にあたったのはR+house事業に立ち上げから関わってこられたA社の営業部長です。他の会員様からの質問は、現場見学会の運営の仕方から次回アポの取得方法、建築家連携の細部やコスト検証、組織マネジメント、人材教育にいたるまで細部に及び、2時間以上続きました。営業部長は「自分たちもいろいろ失敗してきました」と言いつつも丁寧に答えてくださいました。皆と同じ悩みを持ちながら、現場で直接陣頭指揮をとってきた営業部長ならではの細部にわたる説明は、大変説得力があり、参加者の皆さんには具体的な営業イメージを持っていただくことができたと思います。

全国の仲間と切磋琢磨する「ベンチマーキング会議」

R+houseではこのような「経営者会議」の他にも「ベンチマーキング会議」という事例共有の場があります。「他社の活動事例に学び、自社の基準を上げていこう」という目的のベンチマーキング会議。加盟半年程度の加盟企業様で行う「立ち上げ期ベンチマーキング」と、加盟1年以上の「フォローアップ期ベンチマーキング」の2つがあります。
同時期の会員様で10社ほどの参加社を決めて4 ヶ月間にわたり、月に1度全国から集結していただきます。内容は「合同営業会議」です。各社が設定した毎月の目標契約数や目標発掘数の進捗確認から始まり、当月のトピックや見込み案件の進捗状況などを報告します。他の参加企業からは気になる活動状況や案件進捗などについて質疑がなされます。場合によっては厳しいアドバイスが飛ぶこともあります。そして最後に次月の目標も宣言します。議論は夜の懇親会まで続き、お互いの交流も深めます。

参加するのは経営者クラスだけでなく、事業責任者や営業担当など将来の幹部候補クラスの皆様も参加されます。多くの参加メンバーは、ベンチマーキング期間中に交流を深めた同期の会員様同士でその後も連絡を取り合っておられます。良き仲間として、また良きライバルとしてお互いを高め合っているのです。

9月の経営者会議では5社(愛知、兵庫、山口、福岡、熊本)の皆様にご発表いただきました。この5社の経営陣や事業責任者の皆様はいずれもベンチマーキング会議でともに切磋琢磨した仲間です。少し事業で行き詰ったときなどでも互いに連絡を取り合ってアドバイスをしあっています。また年1回の全国大会で表彰される「セールスキャンペーン」においては上位入賞を争うライバルでもあります。

A社の社長はその効果をこう語っています。

「R+houseのこういった学びの機会のお陰で営業部長は幹部として経営者感覚を身につけましたし、営業メンバー一同大変成長したと思います。工務店は狭い地元で仕事をしていますので、どうしても視野も狭くなりますし、刺激もなくなります。全国規模でさまざまな会員様と交流できることに大きな価値を感じています」

『全国に同じ志を持つ仲間がいて互いに高め合うことができること』。これは狭い世界で活動することの多い工務店にとって非常に価値があることです。R+houseがブランドやシステムとともに工務店様から高いご支持をいただいているのは、こういった工務店の成長機会を提供していることにもあります。私たちもそのことを強く認識し、工務店の皆様のご支援ができるよう引き続き進化してまいりたいと考えております。

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