あたなの会社が勝ち残れるかどうか?

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住宅会社が採りうる選択肢とは?

以上のような環境変化を踏まえて、今後住宅会社が採りうる戦略の選択肢を考えてみます。

(1) 高性能・高級住宅路線

狙いはシニアの建て替え層に代表される購買力の高い顧客層です。ただ市場は小さく、見込み客の発掘は簡単ではないでしょう。ハウスメーカーと戦っていくブランド力をつけていく必要があります。

(2) 高性能ながら低価格・コンパクトなコンセプト住宅路線

狙いは一次取得者層です。常に予算との勝負になりますから、高性能ながらコストを抑えるやり方、かつ多様化する要望に応えるデザイン対応力も必要。明確なコンセプトを持った商品開発力と価格対応力が必要要素になります。

(3) 中古住宅の活用提案企業路線

最後の選択肢は中古市場です。個人間取引である中古住宅には消費税もかかりません。リフォームやリノベーションに対する需要は今後も高まっていくでしょう。耐震性能や省エネ性能などを高めるような性能リフォームの技術力の獲得がカギになってくると思われます。

国の住宅政策は人口減少に伴い「新築から中古へ」となっています。政府は現在10兆円の中古流通・リフォーム市場について、
2020年度には20兆円にまで引き上げることを目標としています。新築は高性能・省エネルギーな良質なものだけを提供していこうという方針です。

いずれにせよ、消費税増税に伴って今の需要が一巡する2015年までに、今後の企業戦略対応の準備を完了させておくことが必須です。その準備状況次第でその先10年勝ち残れる企業となれるか淘汰されるかが決まると言っても過言ではありません。(川瀬)

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