ハイアス・アンド・カンパニーが提唱する住宅資産価値のあるべき基準

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で表現します。欧米では住宅選びのポイントは何よりも先に「ロケーション」であるといわれるように、住宅資産価値を評価するうえでは最重要項目といえます。

住宅不動産取得者の住宅満足度指標

ここで、1住宅快適性指標と2住宅経済性指標を客観的に評価する手法として、弊社が開発中のアンケート手法による住宅取得者の住宅満足度調査(Home Owner’s Satisfaction Index / HOSINDEX) を紹介します。

住宅を建築・購入から居住までイメージしてみてください。住宅の性能や間取・機能について、建築時の希望(要望)やその実現状況(現実)、今現在の感想(期待)という3 つの段階でユーザーの評価を得ることが出来ます。これらを先の図に示すように、期待と現実のギャップを満足度(Satisfaction Index / SI)、期待と要望と現実の相関性を後悔度(Regret Index/ RGI)、要望と現実のギャップを要望実現度(RequestIndex / RI) として数値化することで、先に述べた1体感快適性指標、2住宅経済性指標の一要素として構成することが出来ます。アンケート項目は、「心地よさ」「使い易さ」「安全」「美しさ」「安心」「経済性」の各項目に関連付けることで、それぞれの指標に反映させることが出来るでしょう。

住宅資産価値のあるべき基準の運用にむけて

ここまで、弊社が考える住宅資産価値のあるべき基準の概要について述べさせていただきました。多くの基準において、その一つ一つの項目に関しては共感いただける部分があったかと思います。今後は、この指標をより具体的かつ定量的に評価するための検討を進めたいと考えております。エンドユーザーが住宅を取得することで資産形成できる市場環境を創出するためには、各社がハード面の技術開発とコストダウンを目指すことももちろん重要ですし、これまでクレーム産業として敬遠されがちだったアフターメンテナンス市場にも真摯に向き合う必要性も出てきます。一方、ロケーション価値を高めるには都市機能の再構築を含めて、地方行政を巻き込んだ検討も必要でしょう。

ハイアス・アンド・カンパニーでは、地域のストック型経済化を推進するシンクタンクとして、各方面に情報発信を続けていきたいと考えています。(鵜飼)

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