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日本と欧米の住宅躯体の大きな違い
欧米の住宅の耐用年数は約100年と言われる中、日本の住宅は平均で25~30年が寿命と言われております。これは、高度成長期時代にコスト重視の住宅を大量生産し、良質なストック形成が行われることもなく、大量廃棄せざるを得なくなっていることが原因として挙げられるかと思います。また、そのような住宅は、可変性に乏しかったり、断熱・気密性能が低かったりなど、ライフスタイルにも合わないことも短期建替えの原因となっているでしょう。
このように、日本の住宅寿命が短い要因がいくつかある中で、最も致命的と言えるのが、「断熱欠損による結露」が原因で起こる「躯体の腐植」と言われています。
住宅のリフォーム時によく見る光景ですが、躯体の中に施した断熱材が湿気を吸収して結露し、躯体(柱)まで腐食している場合は、著しく住宅寿命を低下させます。
躯体まで腐食された住宅は、リフォームも高額になりますので、泣く泣く建て替えせざるを得ないケースは多々あると推測します。
また、結露が起きればカビやダニの発生も引き起こしますので、シックハウスやアレルギーの原因ともなりますし、当然断熱材の本来の機能でもある断熱性能も低下しますので、ヒートショックなどのリスクも高まります。