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ストック型の欧米の住宅の断熱性
一方で、ストック型のアメリカの住宅断熱を見てみましょう。図の通り、グラスウールやロックウールを抜いて、セルロースファイバーがシェアトップとなっております。
これは、環境先進国として名高いドイツでも同様で、約4割が木質系繊維断熱材が使われているということです。その中でもセルロースファイバーのシェアが一番高く、健康被害を懸念し規制がかかっているグラスウールなどと代わり、非常に注目されている断熱材のようです。
では、なぜ日本でセルロースファイバーのシェアが小さいのか?それは、やはり品質よりもコストを重視し、安価に手に入る化学製品やガラス繊維断熱材を選択して来たためでしょう。
結露被害については上述の通りですが、断熱材が引き起こすリスクは、まだまだあります。
Q値の落とし穴?! 断熱材の危険とは
日本で使われている断熱材は主に2種類に分けられます。グラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材と、発泡プラスチック系断熱材です。それぞれの断熱材にメリット・デメリットがありますが、住宅そのものの断熱性の評価基準としては「Q値」という値が使われております。
Q値というのは、当たり前ですが、計算式で算出する値です。各地域区分毎に省エネ等級基準(Q値)が定められていますが、果たして、この数字をクリアしていれば本当に断熱性能が良く、長持ちする家だと言い切れるでしょうか?