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まず、O社の商談は土地の有無に関わらず、個別の家づくりに関する勉強会からスタートします。そこでは住宅の性能、プランやローン、土地の選び方など、多岐にわたるテーマを取り上げます。基本的には、その後、資金計画ステップへと進むのですが、土地なしのお客様に対しては、この段階で「土地攻略会」を行います。
その攻略会は、「いくらで何坪の物件が欲しいと思っているか」という確認からスタートします。しかしほとんどの方が、この時口にした当初の要望とは異なる物件を、最終的には購入されるそうです。
過大な希望を抱いているお客様に対しても、AMSを用いて客観的な情報を示しながらの「登録物件数は膨大ですが、建築に最適な土地は2 物件ほどです」「100点満点の土地はありません。70点ならば即買い。60点でも買いです」といった説明も説得力を持ちます。
そこからさらに突っ込んだ話をするために、参加者には「ご希望条件アンケート」を書いてもらいます。家づくりをはじめるにあたって土地探しから始める人は多いものの、そのアンケートを正確に書ける人はほとんどいないそうです。
また、「このご希望は、○○エリアにおける坪単価を踏まえたものですか?」「どのような理由で、それだけの面積が必要だとお考えですか?」といった質問をしていくと、そこかしこに矛盾が生じてきます。
例えば、「静かで利便性がいいエリア」など、あまり現実的ではない要望を持っている方が少なくありません。そのことをお客様にきちんとご理解頂くことが前提になります。その上で“ ありもしない” 土地探しを未然に防ぎつつ、お客様自身が認識されていない土地選びの絶対条件や、土地を選ぶ前に行うべきことなどを整理していきます。
以下は、考えを摺り合わせる際のトーク例です。
「新規分譲地は新しく綺麗ですがお隣さんがゴミ屋敷となるリスクも皆無ではありません。既存分譲地は現状が把握できるというメリットがあります」
「建築条件付き土地はエリアも良いし安いです。でも裏をかえせば住宅会社の販売作戦に乗せられているだけという見方もできます。その会社が気に入っていれば選択もアリですが、そうでなければ結果的に高くつきます」
「土地探しは競争率が激しいものです。買い付けを出して、仮審査が通らなかったりすると不動産会社にも迷惑ですし、お客さんも大変です。なのでまずは資金計画、そして事前審査です。ローンが通っていれば不動産会社としても情報を出してくれやすくなりますし、ローン特約期間も仮審査が通っていれば期間も延長してくれます」
「家を建てるにあたって良い土地と、不動産会社にとって商品として良い土地は違います」
「パッと見て綺麗な土地と、整地したら綺麗になる土地、そのあたりを見極められることが重要なんです」
「土地さえあれば…(契約になるのに)」
住宅営業マンからよくお聞きする言葉です。本当に土地情報があれば決まるのでしょうか。もしくは、お客様が求めている土地情報は実在するのでしょうか。
その地域の情報や相場観を把握し、最新の土地情報を手元に用意しておくことは重要です。しかし、その土地情報を案内する前に「7つのポイント」をお客様と共有しない限り「14ヶ月の土地探し」が始まってしまいます。
現在、土地なし客の割合は全体の60%を占めています。また、昨年の10 月以降は、土地なし客の割合が一層増えたとの話も耳にします。土地なし客対応にヒントを求める経営者様はぜひ一度、「土地なし客完全攻略勉強会」と題したAMSの説明会にお越し下さい。(詳しいご案内を本誌に同封しております)
(福島)
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