シリーズ 調査を読む#004
平成25年住宅土地統計調査(総務省)・確報集計発表

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放置の持ち家一戸建てとテナント不在の賃貸マンション

図表2で示しているのは、平成20年から平成25年の空き家の種類区分別変化です。

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総数は62.8万戸の増加(増加率は+8.3%)の中で、その他の空き家と区分された空き家の増加数と増加率が顕著であることがわかります。別の見方として建て方別を掛け合わせてみると、その他の空き家のうち一戸建ての増加率が顕著です。同様に賃貸用では非木造の共同住宅、いわゆる賃貸マンションの空き家・空室増という一面も確認できます。

漠然と空き家問題といわれる状況は、実は、持ち家一戸建ての利活用をどうするか、賃貸マンションのテナント不在や市場と商品のミスマッチをどうするか、という2つの端的な問題に分解することできるのではないでしょうか。

特に急増している持ち家一戸建ての利活用構想の支援の具体化は急務であると考えます。ハイアスでも「平成26年度空き家管理等基盤強化推進事業」(国土交通省住宅局住宅総合整備課)に応募し、相談窓口としてサイト運営に取り組むなど関心の高いテーマです。問題の背景についてさらなる研究を進めていきたいと思います。

(ハイアス総研 矢部)

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