「アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット」
~今後の購買ニーズを捉えた時に必要となる商品構成とは何か~

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このような市場になった際、今までの『商品構成(仕様)』『価格帯』『営業スタイル』では顧客ニーズとのミスマッチを引き起こすリスクがあると言えます。工務店にとっては、ハウスメーカーの購入単価が下がり、今まで工務店がターゲットにしてきた価格帯にハウスメーカーが参入してくる可能性があります。そのためにも、今からハウスメーカーと勝負しても勝てる営業力・営業システムを保有する必要があり、それがターゲット価格帯の下落を抑える手段の一つになります。

潜在ニーズの大きい建築家との家づくり

先日、建築家との家づくりについてマーケティング調査を実施しましたところ以下のような結果が出ました。

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実に70.9%の方が『建築家との家づくりに憧れ』を持っていました。人生で一番大きな買い物と言われている住宅に対して、建築家による世界に1つ自分だけのプランが欲しいというニーズがあると言えます。

また、その『憧れたことがある』と答えた70.9%の方へ、更に『注文住宅をどこへ依頼するか』という質問をした結果がQ9の図です。

実際に『建築家へ依頼』と答えた方は12.0%という結果でした。ここから言えるのは、約6割の方が本当は建築家と家を建てる事に憧れている(いた)にも関わらず、それを断念しているという事実です。弊社としてもこの6割の中に大きな潜在需要が潜んでいるものと考えています。

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「アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット」とは

弊社ではアトリエ建築家とつくる高気密高断熱住宅としてR+houseを展開しています。既に建築家との家づくりを先行しており、実に初回プラン提出からの契約率は93%を誇り、このスタイルは注文住宅のスタンダートにすべきものであると考えています。このR+houseの強みを活かし、前述したような

◎予算でミスマッチを起こしたお客様を案件として拾い上げる
◎これから増えていくと予想される低価格層へアプローチする
◎建築家との家づくりに対する潜在的ニーズをキャッチアップする

といった市場ニーズの変化を捉えるため、R+house事業のパートナーであるアンビエントホームの藤本社長と共に新商品「アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット」を開発しました。

本商品は、R+houseでは対象外とせざるを得なかった予算1,500万円以下の購買層に対応した高気密高断熱住宅で、それを建築家がプランニングした大量のプラン集から自分に合ったものを選択する「超規格住宅」です。一般的な規格住宅は、コストを抑えるための効率性・収益性を考えた場合、プラン数をある程度絞ることが通常です。ただ、「アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット」は、コストダウンのためにプラン数を絞るという考え方を逆転させ、多様なデザインニーズに応えるためプラン数を如何に増やすのかを考えたものになります。

「アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット」の特徴をまとめますと右記になります。デザインニーズに応えるのはもちろん、R+houseで培った高性能や高効率な住宅の提供というコンセプトを踏襲しています。

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2020年には工務店の中心価格帯が下がっていくことを想定した際、上記の特徴が生きてくるものと考えています。

この「アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット」は事業環境の変化に対応する施策の一環として開発しており、対応出来る想定価格帯は1,200万円~1,500万円と捉えています。R+houseの考え方の根幹でもある生産性(期間あたりの粗利益額)を最大限高めるために、営業・設計・施工に至るプロセスを短縮化・効率化・標準化した事業パッケージと言えます。結果として、お客様との出会いから完成して引き渡しまでが『最短で3.5か月』という短サイクルで住宅を提供できるようになっています。

6月よりのセミナー開催

本商品の正式なリリースは、二次開発が終わる2016年夏(約1年後)以降を予定していますが、土地なし客対応に悩まれている方、分譲事業を行っている方、ローコスト住宅を取り扱っている方からはすでに高い期待をいただいています。そのため、限定30社の先行集を行うことが決まり、6月より限定セミナーを開催することになりました。セミナーのご案内は、各地域において住宅事業の展開を意欲的に行っている弊社会員様のみを対象としていますのでご了承ください。2016年夏以降には弊社会員様以外にもご案内できる予定で事業開発を進めています。

今後の「アーキテクチャル・デザイナーズ・マーケット」の開発進捗、実績報告は本書をもってご紹介していく予定ですので、是非ともご期待ください。(塩味)

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