AMS+CMA(Comparative Market Analysis)で不動産営業の生産性をひと桁上げる~次世代の不動産営業を実現する新機能~

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従来型の仲介業とマッチング

不動産仲介業が提供するサービスにおいて、その価値の源泉はマッチングです。特に買主側に立つ仲介業者では、購入希望のお客様の希望条件を整理し、条件に最適な物件情報を提示、マッチングを成功させることで買主から手数料を得ています。つまり対価である仲介手数料を確実に得るには、購入希望者がそれなりの情報量から選択し、結果、自分の希望通りに「選ぶことができた」という「実感」を持てることが大切です。

逆に言えば、購入希望者が提示した条件にできるだけ近い物件だけを近視眼的に選定・抽出してお客様に提示したり、あるいは売主様から預かっている「売りたい物件」を中心に提示したりするような情報提示では、購入希望者は自ら選んだという「実感」を持つことができず、顧客満足は高まらないのではないでしょうか。

顧客満足を高める営業手法を考える

先述したような顧客満足を高めない物件紹介は、いわば「決め打ち型」情報提供といえます。そもそも売りたい物件だけを紹介するのは両手商売を考えた行為であり、どのように言い訳をしても顧客本位の営業にならない可能性があるわけです。では、そうでない場合に「決め打ち型」情報提供となってしまうのには、どのような背景があるのでしょうか。

私たちは、そこには二つの理由があると考えています。一つは情報不足であり、もう一つは営業手法の未成熟です。

一つ目の情報不足ですが、そもそも地域内の物件情報を網羅的に把握していないことが原因となって起こる状況です。この状況を解消するには、自社営業地域内で売り出されている全ての物件情報を独自にデータベース化し、継続的に蓄積することしかありません。このやり方は遠回りながら着実な取り組みと言えます。

二つ目の営業手法の未成熟についてですが、これについては世の中の技術の変化と消費者の変化に関する理解が不足しているが故に起こる状況だと言えます。ネット上のポータルサイトの普及によって、消費者が「自分の条件に合う物件情報」を探すことは容易になっています。それゆえ、消費者自身も「探した気」になってしまうのですが、自分でも気づかない条件、例えば、当初の希望駅から一駅外すことで、より条件の良い物件が見つかるといったように、ちょっとした「思い込み」から抜け出せないことでベストなマッチングに辿り着かない場合もよくあると言われています。
ここまで見てきたように、従来型の仲介業による顧客満足度の低いマッチングから抜け出し、顧客から選ばれる仲介業者になるために、地域情報をきちんと網羅し、さらに顧客の思い込みの枠を外してあげ多様な角度からの情報提供を行うことが顧客満足を高める上で重要になってくるということです。

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