第2弾 CMS( コスト・マネジメント・システム)ご導入成果事例
~原価管理ツールを越えた、コスト効率と業務効率の課題発見「活動」こそCMSの価値~

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はじめに

HyASView47号では長い住宅事業経験を持つ工務店のコストダウンへの取り組みの成果をご紹介しましたが、本号では未経験の住宅新築事業への新規参入にあたって、CMSを用いて初年度から円滑な利益創出に成功した住宅会社を紹介します。

1. 利益を上げる体制も仕組みも持たない、勢いだけの新築事業への参入

創業して1年にも満たないS社。地場のパワービルダー勤務を経て、家業の建材販売業を継ぐ予定であったS取締役。商流ではどうしても下流となる建材販売業界からリフォーム業、そしていずれは新築建築事業へと、今後の展望を描いていらっしゃいました。

「新築事業を始めるなら早い方が良いのでは?」との気付きを得て、すぐさまショールームをオープンし住宅事業をスタートしました。しかし現実は住宅事業の「いろは」も分からないままの見切り発車で、新築事業で収益を上げるためにどんな体制でどんな取り組みをすれば良いのかも分からない状態でした。前職時代の経験が生き、ショールームオープンと同時に、幸い1棟目の受注ができましたが、その時点では何と現場監督すらおらず、本当に家が建つのか内面は不安だらけでした。

そんな状況で、最初は実行予算とは何かも分からず、各業者からの見積りを並べて積算し、「思ったよりは安く」実行予算が出来上がりました。しかし工事が進み、徐々に業者からの請求書が上がってくると、そこには追加費用が乗せられており、唖然とするしかありませんでした。この調子で追加請求がどんどん上がって来るかと思うと「このままでは利益なんて出ない。受注は取れたのに会社が潰れてしまうんじゃないか」と、文字通り夜も眠れぬほどの不安に襲われたそうです。

2. 利益を上げるための体制と取り組み方がある、と気づけたCMSとの出会い

勢い勇んで新規事業を始めたS取締役でしたが、何が正しくて何が間違っているのか、どこをどう改善していったら良いのかも分からない、そんな状況が続きました。そんなとき原価管理手法のノウハウ公開セミナーの案内を受け「今うちに必要なのはこれだ」とすぐさまCMSの導入を意思決定されました。この素早い意思決定について、S取締役は「中途半端に知識がある状態であれば、色々な邪念も生じてきます。しかし、自分たちには住宅業界に対して何の知識もなかったので、良いと思ったことはどんどん取り入れていくしかなかった」と振り返ります。導入後は、現場監督のYさんと共に研修受講を進めていきました。

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