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数ヶ月後に結婚式を控えた若いお2人のためにこの家を設計しました。
結婚式の準備と家の計画が同時進行だったため、結婚式を行う会場の雰囲気と、家に求める雰囲気がリンクしていたので、最初から色合いのイメージなどは共有できていたと思います。
とはいえ、そういった会場と住むための家は空間の質が全く違うため、どういった部分を気に入っているのかなど、事細かにヒアリングをし、共有を深めていきました。
限られた空間の中でも、平面的また立体的に広がりのある構成を心がけ、エントランスから入って奥へと進むに連れてシーンが連続して展開されるような計画を考えました。エントランスから入って、縦格子奥にダイニングとキッチン、そこから少しくびれた奥にスキップフロアで一段下がってリビング、その次に明るい吹抜を登る階段を配置し、1階から2階へとシーンが続くように計画しました。
一段下がったリビングは、ダイニングと同じ高さのベンチ状の部分に囲まれ、床はフローリングと色を変えたタイルカーペット敷きを提案し、落ち着きを持った空間とすることを意図しました。家族や友人が集まった時にソファとベンチ部分でこのリビングを囲んでいる様子が思い浮かびます。
設計完了後すぐに結婚式をされたため、計画の一部を式で披露してくださったと連絡をいただき、設計させていただいたことの喜びを一層感じる機会でした。
結婚という大きな節目と同時期に出来上がった家として、若いお2人と将来の家族にとって、いつまでも新鮮さと落ち着きを与えられるような存在になって欲しいと思います。