アメリカの不動産、まちづくりの最新事情を知る
〜経営研究会特別補講2018秋 ボストン・ワシントンD.C.・ニューヨーク 〜

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はじめに

弊社が開催する経営研究会では、日頃なかなか得ることのできない新たな知見や、これからの市場において 自社を成長に導くヒントを得ることを目的として、海外の現地を視察する「特別補講」を年2回開催しています。
今回、2018年11月の視察では、経営研究会修了生を中心に全国から集まった16名で、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン、ワシントンD.C.、ニューヨーク州ニューヨークを訪問。NAR(National Association of Realtor:全米リアルター協会、以下NAR)の総会とウォーカブルアーバニズムという考え方に基づくまちづくりやBID制度というエリアマネジメント手法について見聞してまいりました。

訪米レポート1
NAR総会

マサチューセッツ州ボストン

11月3日にマサチューセッツ州ボストンで開催されたNAR(約120万人の会員を持つ世界最大の不動産団体)の総会に参加しました。ハイアスも2011年から毎年参加しています。今回は米国在住の日本人エージェントとの交流を通じ、最新の米国の市場動向やこれからの日本の業界革新に向けたヒントを得ることができました。
NAR EXPO(展示会)では最新の不動産テックを用いた商品や仕組みが多く紹介され、売主・買主・エージェントといった取引に関わる全ての人に対し透明で公平な情報を提供するサービスが多くみられました。
今回得た知見を活かし日本において情報の透明性・取引の公平性を高める商品・サービス開発に反映させていきますのでご期待ください。

訪米レポート2
ウォーカブルアーバニズム

ワシントンD.C.

ウォーカブルアーバニズムとは日々の暮らしのほとんどを徒歩圏内で満たすことが可能な都市を目指すというまちづくりの考え方です。今回の視察では、全米でもっとも影響力のある100人のアーバニストと称されるジョージワシントン大学教授のレインバーガー氏の「ウォーカブルアーバニズムへの転換」と題した講義を受ける機会に恵まれました。
ワシントンD.C.は首都としてアメリカの他の都市と違い、あらゆる機能が一カ所にまとまっているコンパクトな作りでウォーカブルアーバニズムの代表例です。ウォーカブルコミュニティを作るには2つの方法があると教えていただきました。

(1) 寝泊まりするところの周りに作る方法
(2) 経済的に重要なところに集める方法

ワシントン都市圏には、64カ所のウォーカブルシティがあり、その中の80%ほどのエリアが公共交通機関の駅に歩いて行くことができます。地下鉄が発達しているので通勤は容易であることから便利さを求めて引っ越してくる人も多くいるようです。

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