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日本の戸建住宅の価値は20 年でゼロになる。この事実に気が付くのは大抵自宅を売却することになって不動産業者の査定を受けてからです。
まったく手入れをしていない家も20年間きちんと点検補修をした家も同列で評価されてしまうのが日本の既存住宅(中古住宅)の実態です。そしてどうせ評価されないのなら手入れをしても無駄という発想がますます住宅の寿命を短くしてしまいます。
私は前職(大手ハウスメーカー)で「スムストック」というブランド既存住宅の立ち上げを行いました。結果として、きちんと定期点検を行いメンテナンスプログラムに従った補修保全を行った既存住宅が築20年でも平均600万円弱の価格で取引される事例を作る事に成功したのです。この事実を2014年に国土交通省主催の「中古
住宅市場活性化ラウンドテーブル」で発表させて頂きました。住宅寿命を延ばすのには定期点検と定期補修が最も大切であり、その記録が次にその家を買う人にとって価値があるという事を主張しました。その時にこのスムストックのノウハウを一般の工務店が取り入れられないか?という命題を頂きました。その時提案させて頂いたレポートが「家価値60年サポート」の母体となっています。スムストックのノウハウは決して大手ハウスメーカーだけのものではない。「一般の住宅事業者様が造る木造住宅でも同じかそれ以上の事が出来ます」というのが私の考え方です。5 年毎に定期点検を行い、防蟻処理を続ける限り木造住宅の躯体(柱、梁等)は100年以上の耐久性を持つのです。そしてそれは100年間その家に価値があるという事に繋がります。
今後、この家価値60年サポートを広めていくことが私の使命と感じています。それは全ての人にとって住宅が資産になり、親の代から孫の代まで豊かな暮らしが続く布石となるものだと信じています。住宅事業者様にもお施主様にも100年間の幸せを届けて行きたいと思っています。
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