シリーズ眼を養う#029
R+house 住宅のデザインを探る

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波々伯部 人士 様

一級建築士事務所アールタイプ

波々伯部 人士

今回の計画は、「猫6匹とご家族が程良い距離感を保ちながら暮らせる家」というのがテーマとなりました。

ヒアリングの際に室内で猫を飼う上での注意点をまとめた資料を持参されて、色々な話をさせて頂きました。会話を進める中でポイントが絞られてきたのですが、それは常に猫と一緒に暮らしている感覚を保ちたいけど、リビングに猫を入れたくないという一見矛盾したご要望でした。

そこで提案差し上げたのが、大きな吹き抜けのあるリビングに、猫が飛び降りれない高さでキャットウォークを張り巡らせ、2階の猫部屋へ回遊させるというアイデアでした。道の途中には、猫目線で景色の眺められる窓や脱走対策で横格子を付けた猫バルコニーを設けたり、手摺の腰壁にネコマドを開けたり、猫が楽しめるような工夫を凝らしました。

そして、人間目線ではキャットウォークを歩く猫を見上げたり、ネコマドから顔をのぞかせる猫に声をかけたり、猫が部屋にこもっている時は、それぞれの時間を過ごすといった具合に程良い距離感を保ちながら猫と暮らせる家になるといいなと思い空間をデザインしました。

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