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約50坪に区画整備された新興住宅団地の、北側に接道した敷地である。周囲には次々と住宅が建設され、同規模の住宅が立ち並ぶ周辺環境である。
当初はモデルハウスとして使い、将来的には個人住宅として使用される計画であった。そのため、様々な生活スタイルを許容できる、住まい方の自由度が高い設計に努めた。
主たる生活の場所を1階に配置し、その中心に8畳分の吹抜空間を設け、これを取り巻くように、玄関、キッチン、リビング、寝室、子供室、書斎を立体的に配置している。家族が集まる場所から、全ての諸室やテラスへと、家族の気配をつなぎ、内外の空間が連続する住まいとなっている。
動線計画においても、2つの階段を設けることで、各階での回遊性を確保しつつ、立体的な回遊性も併せ持たせた。複数の動線によって、将来を見据えた住まい方の変化などに柔軟に対応できる計画となっている。
視覚的にも動線的にも行止まり感をなくし、連続した空間の重なりをつくることで、内部空間に奥行き感のある空間を作り出している。 住まいづくりにおいて、視線の抜けや、空間をシームレスにつなげる仕掛けは、生活空間をより伸びやかに演出し、豊かに住まう有効な手立てであると考えている。