経営研究会特別補講2019秋、 北米視察報告

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はじめに

弊社が開催する経営研究会では、日頃なかなか触れることのできない新たな知見やこれからの市場において自社を成長に導くヒントを得ることを目的として、海外の現地を視察する「特別補講」を年2回開催しています。

今回2019年11月の米国視察では、全国から集まった12 名と共にアメリカ合衆国オレゴン州ポートランド並びにカリフォルニア州サンフランシスコを訪問し、NAR(National Association of Realtor: 全米リアルター協会、以下NAR)の総会、そして都市の成長によるものではなく市民の選択により生まれ変わったまちづくり(倉庫地区からパールディストリクトへ)について見聞して参りました。

訪米レポート1 
クオリティ・オブ・ライフを選択したまちづくり

オレゴン州ポートランド

近年「全米で最も住みたい街No.1」をはじめ「最も環境にやさしい都市」「食生活と健康の街」「最も出産に適した街」など数々のランキングで評価されているポートランドの街づくりを視察しました。

オレゴン州最大の都市ポートランド。ウィラメット川両岸に発展してきたこのエリアは、北米大陸西海岸ではシアトル、バンクーバー(カナダ)に続3番目の規模を誇る都市です。人口は約64万人で、ポートランドの都市圏における最も人口密度の高い地区はニューヨークとほぼ等しいとされ、これは都市成長境界線とメトロ政府の開発目標による高密度な開発の後押しによるものです。生活水準が高く、リベラルな考え方の住人が多く暮らすこの街は、環境や食への意識も高く、パール地区をはじめとする数々の都市再生の歴史の転換期には、必ず市民の声が影響を与えていました。

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