シリーズ眼を養う#034
R+house 住宅のデザインを探る

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中村 俊哉 様

ship architecture一級建築士事務所

中村 俊哉

敷地は郊外住宅地のもともとご実家があった場所で、子世帯による建て替えの計画である。

建主は明るく開放的な住まいを希望していたが、周辺は家々で囲まれており、暗くなりがちな状況のなかでどう明るさと広がりをつくれるかが課題であった。

コンパクトな敷地になるべく庭を確保するため、家の間口を2.5間に抑えたボリュームとし、また1階への十分な日照の確保のため、南庭に面する家の中心部分に大きな吹き抜けを設けた。吹き抜けからの光が1 階LDKの奥まで届き、一日中明るい空間となった。また庭にLDKの床と連続するデッキテラスを作ることで視覚的にも開放感がでるようなつくりとした。南面の大きな窓には庇を設け、夏場の日射遮蔽も行っている。

玄関からシューズクロークを抜けて水回りやLDKへといける動線を確保し、小さいこどもや共働きの夫婦が使いやすい動線計画とした。またお風呂や洗濯は寝る直前にするというライフスタイルを受け、寝室やお風呂、ランドリー、物干しスペースを2階にまとめて生活のリズムにあわせたプランニングとした。

周囲の住宅地に馴染むよう外観は少し勾配のあるシンプルな切妻屋根のボリュームとした。また熱望されていたポーチを庭側に張り出すことで、庭とアプローチと駐車スペースを明確に分け、敷地全体を有効に使いきれるような配置計画とした。

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