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全国で1ヶ月に36,000人以上が救急搬送される熱中症被害ですが、どこで発生しているのかについても報告されています。それによると「住居」が最も多く15,963人と全体の43.4%、次いで道路5,649人(15.4%)、屋外4,276人(11.6%)、工場や作業場などの仕事場3,780人(10.3%)の順となっているそうです(図表3)。つまり、「住まい」が人命や健康に危険をもたらしているということです。
また熱中症というと高齢者の問題と考える人もいますが、実は搬送された方々の年齢構成をみると18歳から65歳の「成人」という区分も15,000人を超えています。決して高齢者だけの問題とは言い切れないことがわかります(図表4)。
図表1~4 出典:2019年8月の熱中症による救急搬送状況(総務省消防庁 令和元年9月)より作成
こうした夏の健康被害はこまめに水分摂取しないなど生活習慣による原因もありますが、それとあわせて建物の断熱性能、つまり外の暑さがそのまま室内に入り込むことで起こることも原因の一つと言われています。裏を返せば、断熱性能を高めた住まいに住むことで夏の健康被害のリスクは抑えることができるということです。
既存の住まいの断熱性能を高める工事「ハウスINハウス」は、冬の寒さが人命や健康に与える危険性への対策としてだけではなく、夏の暑さが与える人命や健康の危険への対策にもなる改修工事です。