【HyASの取り組み】
工務力がないのに、工務店と言っていませんか?
ー「工務店経営」の王道は、「圧倒的な工務力」を備えることー

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工務力とは何か。それは工務店のコアコンピタンス

コアコンピタンスという言葉は、「ある分野において競合他社が真似できないほど圧倒的に上まわるレベルの能力」という意味です。

目先の収益を重視して早く成果を出すために、価格・デザイン・性能といった商品力や、集客・見込み客化・追客精度アップといった営業力の向上に目を向ける経営者は多くいます。しかし、工務店が工務店である理由は、工事計画作成に始まり、資材や製品の発注、工事にかかる予算管理、変更点の相談などお客様との交渉、工事実施報告まで、建設工事に関わる全てを取り仕切る仕事を任されるから「工務」店なのです。良い商品を持ち、効率的な営業で勝負をするのは商社やハウスメーカーと同じです。

「他社が真似できない、圧倒的なレベルの工務」とは

私たちが考える「工務力」とは、営業以外の全工程に責任を持ち、工程管理を通じて顧客の期待を超える「もの」を造り、原価管理を通じて企業が永続するための「利益」を創る仕事の力です。手軽なツールで「ちょっと便利に仕事を進める」程度で高められるものでは決してありません。

では、顧客の期待を上回り、利益を生み出す工務とはどんな工務なのか。表1(図1)は「これから生き残る工務店」となるために「工務力」を分解して、多様な視点から目指すべきレベルを示した図です。

このように分解すると、実はレベル1の顧客満足において「クレームを頂戴しない」ということもできず、施工キャパシティは現場監督個人のキャパシティに依存し、工期管理や原価管理では現場(人)ごとのばらつきを予め制御できず、結果が出てからはじめて“ 儲け”がわかる…という経営レベル工務店が実に多いということに気づかされます。

無論、このような経営レベルでは、大手と地域工務店が直接対決するような大競争時代で生き残る企業になれるはずがありません。

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