全米で一番暮らしたい街 私が体験した「ポートランド」の街づくり

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2019年に千葉県の建築会社さんからお誘いを受けて、私がオレゴン州のポートランドに行った時の体験談です。


荒谷 真一 氏

平成12年 株式会社ダイアックス
代表取締役就任

デザインポリシー
自然の景観を建築に涼やかに取り込むことにより、建築の威圧感や自然との違和感を取り除いて馴染ませる。
また、自然の形本来の雑木を扱い、あくまでも建築だけではなく街並や自然の景観に重きを置く。


訪問する前に想像していたポートランドの街並みや建築物は、アメリカということもあってヨーロッパ諸国に比べると何となく大雑把だという先入観があった。

実際に訪れてみて事前に想像していた「大雑把」というイメージは確信に変わり、これがまさに私の目指す街づくりだと実感して刺激を受けた。

ポートランドはアメリカ西海岸のオレゴン州西部に位置する地方都市。

大昔にヨーロッパからアメリカ大陸にやってきた開拓民が主要道路として使っていたオレゴントレイルの途中で、道路が二股に分かれている。

南(カリフォルニア側)に向かう道には金塊の絵が、北側(オレゴン側)に向かう道にはリンゴの木の絵が描かれていたそう。その分岐点で物質的な豊かさを求める人は南へ、精神的な充足感を求める人は北へと選別されたとのこと。

そのためオレゴン州は、精神的充実感を求めた人が開拓した、比較的おおらかで文化度の高い移民が移り住んだ街らしい。

現地では実際に街づくりに携わられた日本人のランドスケープデザイナーに街づくりについて次の4つを聞かせてもらった。

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