相続登記義務化が決定
不動産実務家への影響は?元木先生特別セミナーレポート

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求められるのは「正しい知識の習得と適切な対応」

こうした法改正にあたって何よりも大事なことは、当たり前ですが、「正しい知識を身につけ対応できるようになること」でしょう。その一つに、一般に広まっている相続登記義務化の話題が必ずしも正しい伝わり方をしているわけではないということが挙げられます。例えば土地所有権の国庫帰属制度は、建物が建っていたり埋設物があるような土地は手放せず、国庫帰属させるのに土地管理費用の10年分を納める必要がありますが、「不要な土地の所有権を放棄できる制度」とやや誇張気味に書かれていたりします。また、長期間経過後の遺産分割協議の見直しについては、相続開始から10年が経過すると裁判での特別受益・寄与分の主張ができなくなるというものですが、「10年経過すると遺産分割協議ができなくなる」と誤って認識されている方もいらっしゃいます。そういった方々に正しく改正法の趣旨を説明し、正しい理解の下で相続に臨んでいただくことが大切です。

例えば過料についても、法人登記の事例から鑑みて、登記を怠ったからといって直ちに過料が課される可能性は低いといえます。今回このような改正があるからと言って過料が課されることをことさらに煽る必要もありません。逆に、改正法の施行前であっても、登記を先延ばしにすれば新たな相続が発生して相続人が増えたり、老老相続をした相続人に認知症が発生してしまったりなど、円滑な相続ができなくなることは変わらないわけです。今回の改正はひとつの契機として、早めに登記をすべきことを正しくアドバイスできるようにしましょう。

今回の法改正で相続相談が一気に顕在化するということはないかもしれませんが、相続絡みの売買案件で相談者からこうした質問が出てくることは想像に難くありません。そのとき、不動産を扱うプロとして正しい知識を備え回答できるようにしておくことで、実務家としての信頼感が大きく変わってくるでしょう。

知識やノウハウの習得は専門家・成功者から

いかがでしたでしょうか。実務をこなしていくうえで、こうした変化をタイムリーに正しく認識することは非常に大切です。不動産相続の相談窓口では、相続に関わるお客様の困りごとを解決するコンサルティング提案を学ぶ全国ネットワークとして、こうしたノウハウ共有を定期的に行っております。今後も専門家の方や成功されている方の情報をネットワーク内で共有し、住宅不動産事業の提案力向上を図ってまいります。

(川瀬 就也)

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