2016年9月

配偶者控除の廃止は税と社会保障のモデルを変える第一歩になるか?

またまた「配偶者控除の廃止」が検討されています。今回はどうなるのでしょうか?

 

■配偶者控除廃止?今回はどうなる?

税制改革の長年の懸案であった「配偶者控除の廃止」
安倍政権の下でいよいよ動き出しそうです。
このテーマはこれからの私たち国民の働き方と税、
そして社会保障に関する考え方を大きく変える第一歩になるかもしれません。
注意深く見ておきたい動きだと思います。

<自民税調会長、配偶者控除見直し検討>
(2016年8月30日付 日本経済新聞)
『自民党の宮沢洋一税調会長は29日、日本経済新聞のインタビューで、
2017年度税制改正で専業主婦世帯を優遇する所得税の配偶者控除の見直しを検討すると表明した。
同控除を廃止し、共働き夫婦にも適用する新しい控除を18年1月にも作る案が有力だ。
伝統的な家族観や社会構造の変化にあわせ、女性の社会進出を阻む壁をなくしつつ、
結婚を税制面で後押しする狙いだが、与党内には慎重論もある。』

配偶者控除、いわゆる「103万円の壁」ですね。
現在、パートなどで働く妻の年収が103万円以下であれば、夫の課税所得から38万円を差し引くことができます。
これが所得税負担の軽減につながることから自分の年収が103万円を超えないような働き方をしている主婦は多くいます。
今この配偶者控除制度の適用を受けているのは約1400万人にものぼるそうです。
宮沢洋一自民党税調会長は、「この配偶者控除という制度があるために、女性が本格的な就労にブレーキをかけている。
女性に社会進出を果たしていただくための後押しが必要」と同制度の見直しの必要性を訴えています。

この配偶者控除廃止はもう10年以上議論されているテーマです。
適用を受けている人たちにとって配偶者控除の廃止は増税になりますから当然反発します。
それでこれまで見直しが進まなかったのですが、さて今回はどうなんでしょうか。

(さらに…)

2016年9月20日 火曜日 16:00 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

○○率には要注意!率だけでなく額もみよう

今回は数字のマジック、というか指標の見方について少し考えてみます。

 

■大企業は儲け過ぎ!ってホント?

よく「大企業は儲け過ぎ。貯め込まずにもっと還元せよ!」といった批判がありますね。
そういう先入観を持っているとさーっと流し読みしそうな記事です。
さて、この記事、どう見ますか?

<労働分配率66.1% 低水準に 昨年度、内部留保は最高>
(2016年9月3日付 日本経済新聞)
『企業の利益のうち、労働者の取り分を示す「労働分配率」が低水準になっている。
財務省の法人企業統計から算出した2015年度の労働分配率は66.1%で、
リーマン・ショック前に企業の利益が膨らんだ07年度(65.8%)以来の低さとなった。
一方で企業の利益の蓄積である内部留保は4年連続で過去最高を更新した。』

企業の稼ぎのうち、賃金などの人件費にまわる「労働分配率」がかなり低い水準になっている、企業は賃金ではなく、
社内にその利益を貯め込んでしまっている、という記事です。

この結果を受けて、
『石原伸晃経済財政・再生相は、「経済を成長軌道に乗せるには内部留保を設備投資や賃金増加につなげることが重要だが、
残念ながらそういう状態に十分にはなっていない」と現状に不満を述べた。』
そうです。

企業は儲けた利益を貯め込むばかりでなく、もっと設備投資や給与アップにつなげてくれないと世の中にお金が回らないから景気がよくならないじゃないか、というのが言いたいことなのだと思います。

判果たして本当にそうなんでしょうか?

(さらに…)

2016年9月6日 火曜日 16:17 投稿者:HyAS&Co.川瀬太志

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